八十五件：love ページ35
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「……やだ」
「片思いでもいい…！」
「だから気持ち伝えたい…」
私の目から滴る涙を彼は自分の袖で拭き
檜「もう十分伝わったよ」
檜「最後くらい……俺から言わせてよ」
と私の目を見て檜山くんは言う
檜「俺もずっと好きだった。Aこと、」
檜「これからずっと幸せにするから、」
檜「いや、これからだけじゃなくて、
今まで辛い思いさせた分も笑顔にさせるから。」
だから
檜「俺の彼女になってくれませんか。」
「檜山くん…、」
もちろん私は首を縦に振り、
”宜しくお願いします”と返事をした
いつもクールな表情の檜山くんは少し
やわらかくあたたかい印象だった
檜「ッッ」
「えっ泣いてるの、、」
檜「…泣いてねーよ、風邪」
「……ハンカチ使う？」
檜「使う、」
「ふふっ、」
檜「笑うなし！」
「 好きだよ、檜山くん 」
その時、
ヒューーーーーーン、
と胸の鼓動をかき消すように大きな音が鳴り、
見上げれば夜空に大輪の花火が打ち上がった
「見て、花火、！綺麗だね〜」
そう言って花火に見惚れていると、
檜「A、」
と顎を掴まれて顔の向きを変えさせられ、
その瞬間、檜山くんの唇が重なった
「んんっ」
私は恥ずかしさで伏し目になりながら身体を背けた
「むり……っ！」
檜「なに恥ずかしいの、？」
「当たり前じゃん、、！」
檜「さっき起きないからキスしちゃったよ……」
「え！、うっそ！やだ！」
檜「キスしたら目覚ましたもん」
「そういうのいいからっ！」
白雪姫のような冗談か本当か分からないことを言っている檜山くんの肩を躊躇なくベシベシ叩いた
檜「ははっ、ごめんって。」
檜「さてとっ、みんな心配するから戻ろっか」
「うん、」
そう言って私たちは校舎の中へ入っていく
檜『手繋いで教室入ったらみんなびっくりするかな、』
『…やだよ！恥ずかしい！』
檜『ふふっ、冗談だよ、』
檜山くん、大好きだよ 。
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この時のわたしはまだ、
檜山くんとのお別れの時間が、
刻々と迫っていることに気付いてはいなかった
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いちごみるく(プロフ) - そして友達に紹介され今更読みました！最終回まで読みもう感動です。これで話のある海外版の白雪姫というのは本当にありますか？もし本当にあるのなら白雪姫も読みたいなと思いまして！返信お願いします (2021年9月5日 21時) (
レス) id: 35f94ca8ae (このIDを非表示/違反報告)
えくぼ(プロフ) - きなこもちさん» 聞き慣れない「檜山くん」呼びに切なさを感じます…。初めは主人公と同じ一途でしたもんね（；；） (2020年7月16日 15時) (レス) id: 7dcde3b48c (このIDを非表示/違反報告)
きなこもち(プロフ) - 安藤さん「光ちゃん」呼びだったのに最後は「檜山くん」になってますね... なんだか寂しい (2020年7月15日 23時) (レス) id: fda1f7000d (このIDを非表示/違反報告)
えくぼ(プロフ) - みるくさん» コメントありがとうございます！分かります…、私も拗らせる主人公や失恋してしまった内村くんに寄り添うと号泣しちゃいます（；；） (2020年7月14日 1時) (レス) id: 7dcde3b48c (このIDを非表示/違反報告)
えくぼ(プロフ) - さーみんさん» 初めまして！ここまで本作品を読み進めて頂きありがとうございます！終盤は波乱万丈になると思います…楽しみにしていてください＾＾ (2020年7月14日 1時) (レス) id: 7dcde3b48c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えくぼ
| 作者ホームページ：http://twitter.com/obukeeeee
作成日時：2020年7月2日 15時
