不在着信 (ページ35)

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三十五件：eve ページ35

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”修学旅行前日”

颯太ごめんね、

Aえ?

Aあ、班のことなら大丈夫だよ!

颯太俺には気遣わなくていいから

Aうん

A最近颯太、学級委員頑張ってるよね

颯太んなことないよ。安藤さんに頼りっぱなし

颯太ねえ、行きの飛行機一緒に座らない?

Aいいよ^^

颯太まじ?やった

Aまた明日ね、おやすみ

前日になって荷造りをやっとこさ始める

えっーと、パジャマと歯ブラシとタオル、

あと保険証のコピー、着替えを三着と、

「お母さーん！おばあちゃんに貰った髪飾りどこにあるー？」

母『洗面所に転がってたわよ、もう大事にしなさいよ～』

髪飾りは亡くなったおばあちゃんの形見、

特別な日にいつも身に付けるようにしている

母『朝、酔い止めだけはしっかり買いなさいね』

「うん！」

母『あ、湧くんと何かあるといいわねっ』

「お母さん、湧とは何もないからね？！」

お母さんは私が湧のこと好きだと昔から思い込んでる

母「はいはい、朝早いからもう寝なさいっ」

「おやすみなさーい」

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”次の日”

ピーンポーン、

母『あら湧くんが迎えに来てくれたのかしら？』

「え！ちょ、まだ髪やってない」

母『A時間間に合わないわよ！』

母『遅れたら皆に迷惑かけるからあとは飛行機の中でやりなさい』

「わかった！ちょっと待って！」

朝からバタバタで支度をする

着替えて荷物を持って急いで玄関へ向かう

母『あっ、髪飾り忘れてるわよ！はい！』

母『いってらっしゃい』

「行ってきます～！」

ボッサボサのまま、手に髪飾りを握り家を出る

「わく、迎えに来てくれるなら言ってよ～！」

颯「残念ながら、わくじゃありまっせーん」

門の前にいたのは颯太だった

「なんだ颯太か！おはよう」

颯「なんだってひどい」

「ふふ、行こ」

颯「うん」

「たのしみだね～テンション上がってきた～！」

颯「髪ボッサボサだけど大丈夫そ？」

「あっ、時間無かったから笑」

そういっておばあちゃんに貰った髪飾りを付けて誤魔化す

颯「ってか檜山と安、

「あ～～！颯太その話やめよ？」

颯「ごめん」

「うん行こっ＾＾」

最後の修学旅行くらい色々気にせずに楽しもうって決めた

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