運命の教会 (ページ8)

今日:7 hit、昨日:1 hit、合計:2,650 hit

悪心女子ページ8

絹張くんと共に登校して１ヶ月近くが経ち、私にも話せるクラスメイトが増えた頃。

突然瑠奈と梨々花が話しかけてきた。

瑠｢ねぇねぇ！明日から一緒に登校しない？｣

梨｢久しぶりに一緒の学校になったんだし、いいよね？｣

私にはすぐに分かった。

絹張くん狙いなんだと。

私なんかと話す気はないんだと。

でも、断ったところで私に良いことは無さそうだったので、OKをした。

2人は軽快な足取りで自分たちのグループに戻って行った。

その日の帰りは、絹張くんが何故か隣にいた。

絹｢話したいことがあって｣

そんなふうに、部活を休んだ理由を話した。

絹｢Aさ、勝手に女子2人も一緒に登校していいとか言うなよ｣

｢...｣

絹｢俺と一緒に登校すんの楽しくない？なら直接言えばいいじゃん。｣

そうじゃない。

｢...そうじゃないよ。｣

私もびっくりするほど低い声が出た。

｢怖いから、瑠奈達が。｣

絹｢は？｣

｢絹張くんは男の子だからわかんないよ、｣

絹張くんは少し悲しい顔をした。

それからこう言った。

絹｢俺、そんな信用ない？｣

あまりにも悲しい文面に、私は途端に申し訳なさに襲われた。

｢.....ごめん、！｣

私はいてもたってもいられなくなり、走って家へ逃げ込んだ。

｢嫌われたくない...｣

部屋に籠って、溢れる涙をとにかく拭いながら、嫌われることを恐れ、また涙が溢れ。

｢...傷つけてごめん、｣

その夜は涙をずっと拭い続け、いつのまにか泣き疲れて、半分気絶のようにして寝落ちした。