運命の教会 (ページ15)

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教会ページ15

それから私は部屋に閉じこもり、嫌なことを考えては自分に腹が立ち、泣いては物に当たったり。

制服も所々折れ目がついてしまい、自分はどれほどまでに荒れたのか分からせた。

次の日、また次の日、私はチャイムが鳴るのを待っていた気がする。

結局1週間ずっと、チャイムがなることは無かった。

日曜日、私はふと思い立ち、教会へ足を運んだ。

しばらく行ってなかったな、天使さん元気かな、なんて久しぶりに外をゆっくり歩きながら考えていた。

扉を開けて、ガラス張りになっている天使の元へと歩いていく。

｢天使さん、お久しぶり。｣

相変わらず素敵なお顔だな。

｢天使さん、私、初恋諦めようと思うんですけど、どうですか？｣

どうですかと聞いたところで、返答が返ってくるわけでもないし、この出来事が解決するわけでもない。

ただ、天使さんは何かを言いたそうにしているような気がした。

｢天使さん、私、絹張くんを好きでいていいのかな。｣

五分ほど、何も音がない空間になった。

それが無駄に心地よくて、それでも現実に戻らなければいけないんだ、と自分に言い聞かせ、教会を出た。