オーダーメイドの堕天使 ページ21
「ほら いっただろ後悔するって」
「全部説明してください」
「それは、彼氏の口から聞けよ でも、もうすぐオレのかわいいかわいい奥さんになるんだけどね」
そういうと自分の羽をひとつだけぬいて私の首もとの傷に刺し、てをたたいた
するとさっきまでのことがうそかのように健人の頬には涙がながれ、ハッとなにかを察したかのように風磨さんの方を向いた
「なにしたんだよ」
「本人に聞いてくださいよ オレはハッピーエンドに多少のスパイスを加えただけさ」
ヘラヘラと笑う風磨さんをいままでに見たことのないくらい人間味のない表情をうかべた健人は睨んでいた
「許さない」
「そんなにおこることかよ こどもじゃあるまいし」
「もう、お前に渡さす気はないから」
「うけてたってあげよう」
どうせ無理だろうけど最後にそう言い残すと風磨さんは消えた
訳がわからず私が困惑しているとそれに気づいた彼がさっきとはうってかわってやさしい表情をして近寄ってきた
「ちゃんと、話し合う?はなしあいますか?A?神木さん?」
「はなしてくれるなら、ききたいよ?ききたいです?健人?中島さん?」
どちらの自分でいるのがいいのか少し迷ってしまう
「じゃあ、はなすよ でもせめて今夜だけはオレだけのAでいて 神木さんじゃなくて」
「わかったよ じゃあ、思う存分健人のしたいことしようか」
「寝れないかもよ」
「いいよ別に」
今彼は強がっている
そして今私も強がっている
この状況を知ることがどんなに辛くどんなに後悔するか、それを話すのにどれだけ健人が辛い想いをして、風磨さんが本当はなにを考えているかこのときの私には分からなかった
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作者名:鍵穴からアスパラガス | 作成日時:2017年11月12日 21時