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-沖田side-
「今日は終わり」
その言葉に、隊士たちはどこか安心したような面持ちで返事をそろえた。
きっと、今日の稽古がいつにも増して激しかったせいだと思う。
隊士たちの誰が見ても分かるように、僕はとても機嫌が悪かった。
その原因はもちろんAちゃん。
今日の夜から知らない男と一晩過ごしてくるらしい。
こんな言い方は言い過ぎだと思われるだろうが、全く言い過ぎていない。
Aちゃんは、自分の容姿が人を惑わせることを分かっていない。
だからこそ質が悪い。
好奇心だけはあって、すぐにどこかへ行ってしまう。
朝食のあと、僕はAちゃんに部屋へ来るよう言った。
Aちゃんが来るまであと１５分ほど。
僕は一風呂浴びた。
汗を流してすっきりしても、心は全くすっきりしていなかった。
部屋で刀の手入れをしていると、
「総司ー、来たよ」
Aちゃんの声が襖越しに聞こえた。
「入って」
「うん」
Aちゃんは、金平糖を手に持っていた。
「総司、金平糖好きでしょ」
そう言って僕の前に座る。
……そうやって今から来る男にも笑うのかな。
胸のもやもやが黒さを増し、僕はAちゃんの腕を掴んだ。
「ん、なに？」
金平糖を口に含みながら、Aちゃんは首をかしげた。
「わわっ」
僕はそのまま肩を強く押して、Aちゃんを押し倒した。
「総司？ 痛いよ」
肩を押さえつける僕に、Aちゃんは困ったように僕を見つめた。
……怖がらないんだ。
警戒心のなさに、また苛立ちが湧く。
「ん！？」
僕はAちゃんの口を塞いだ。
弄んだあと、口の中で小さくなっていた金平糖を、Aちゃんから奪い取る。
「……っ……はぁっ、は……」
Aちゃんは苦しそうに息を荒くした。
赤らめた顔で、何だこんなことするのかと言いたげに僕を見る。
「ねえ」
「……な、に」
「風間って奴と結婚したいの？」
「知らない人としないよ」
「じゃあ、今日から会って知って、結婚するつもりなの？」
「……総司？ 何言ってるの。痛い！」
答えないAちゃんに、僕は肩を抑える手に力を入れた。
「同じ鬼同士、仲良くしたいとは思っ＿＿＿＿」
乱暴に口をまた塞ぐ。
何度も、何度も、重ねた。
息をする暇なんて与えてやらなかった。
苦しそうに僕に抵抗するAちゃんに、僕は止めなかった。
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入華(プロフ) - 総ちゃんさん» 感想ありがとうございます！期待に応えられるようがんばりたいです(*'〇'*) (2016年9月27日 22時) (
レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
総ちゃん - 主人公と沖田さんの関係が気になります。更新楽しみに待ってますね(*´∇｀*)。 (2016年9月26日 12時) (レス) id: 725f51c669 (このIDを非表示/違反報告)
入華(プロフ) - 意見、質問、感想などがあれば書いてくださると嬉しいです！ (2016年9月17日 14時) (レス) id: 236968fd40 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：入華 | 作成日時：2016年9月17日 14時
