不思議な館《フジ》

1体目 ページ1

「...なんで、こんな目に...」









私は、今自分がどこにいるのか、よく分かっていない





ただ、分かっているのは...





山の中って事ぐらい









なぜ、こんな所にいるかというと...







まあ、なんて言うんでしょうか。イタズラ？






いるんですよ、陽気な友達が...






物を隠されたり、盗られたり？







いや、返してといえばちゃんと返してくれるんですよ。キレイな状態で






あの、汚されるとか全くなく








ただ、今回は違うようで...






裏山に隠してきたてへぺろ、みたな事を言われまして、はい。






ただ、私。




ものすごい方向音痴で、ちょっと歩いてたら凄い奥まで来たようです









「帰りたい...」









切実にそう思う





ただ、帰るにも帰り道がわからない...









「...あ、建物ある...」









歩き回ってようやく見つけた。





山の中の古びた洋館。







これは、ここの人に道を聞くべきか



いや、人いなかったらどうしよう...。









そんなことを考えてウロウロしていると、中から人が出てきた








スラッとした腕と足。顔を整ってて、俗に言うイケメンってやつですね






暗い青色の髪をしていて、肌も白くって、なんか人間じゃないみたい...









『あの、どうかしましたか？』







「ひゃいっ！？

あ、え、えと...、道に迷ってしまって...。」









いきなり話しかけられてビックリした




変な声出ちゃった...。









『あ、ああ...なるほど


ここまで来るのに結構かかるんですけど、疲れたでしょう？』







「へ？あ、はい...？」






『よかったら、中で休んでいきません？

お茶、お出ししますよ』







「い、いや、そんな...。悪いですよ！

道を教えてくれたら、それで...」








『あ...、ここから帰るの、また結構な時間かかりますよ？』









さあさあ、と促される









「じ、じゃあ、少しだけ...？」

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