24.サバイバーの義務 ページ27
長い長い服選びが終わり、Aは部屋の扉を見つめ口を開いた。
『ナイチンゲールさん。ウチって自分からゲームに参加することはできるんですか？』
「どう言うことだ？」
唐突におかしなことを聞いてきたAにナイチンゲールは服を片付けていた手を止めた。
『いやー、昨日はナイチンゲールさんが出てった後にノックが聞こえてドア開けたら、いつの間にかゲームのステージにいて....』
鐘の音とゲーム待機の場所はゲームで体験していた為なんの疑問もなかったA。
しかし、ゲームを自分からやるには昨日のようなノックを待っていないといけないのだろうか？
そもそも他のサバイバーはどうやってゲームに参加しているのだろうか？
「そう言えば説明をしていなかったな。」
ナイチンゲールは、手に持っていた服の山をどさりと床に置くと、ベッドへと腰掛けた。
Aも大の字に寝ていた体を起こし、ナイチンゲールの隣へと腰掛ける。
「サバイバーには最低でも1日3回はゲームをしなければならない。だからゲームの参加は任意になる。」
そのナイチンゲールの言葉にAは首を傾げた。
参加が任意だとしたら自分は昨日任意ではなかったではないか。それに、昨日は一回しか....
そんなAの心情を汲み取ったかのようにナイチンゲールは笑った。
「大丈夫だ。昨日のは初めてだったからな。今日から進んでゲームに参加してもらうぞ。」
「ただ...」とナイチンゲールは漏らし瞳を曇らせた。
「お前の部屋は事情があってな。ゲームの待機場所へと向かうには少し不便なんだ。」
『なるほど』
じゃああの鐘の音を待てばいいのかと頷けばナイチンゲールは苦笑いを浮かべた。
「すまないな、説明が遅れて。それとこれを渡しておこう。」
ナイチンゲールが渡したもの、それは日記帳だった。
『わぁ、これに絵描いていいですか？』
絵を描くのが好きな性分故に、Aはキラキラ目を輝かせ、ナイチンゲールを見つめた。
ナイチンゲールはその様子にまた苦笑いを浮かべ、
「本来は日記を書くだけなんだが...まぁいいだろう」と頷く。
『やったー！ありがとうございます！』
日記帳を大事そうに抱えるAにナイチンゲールは笑みをこぼした。
「さて、私は戻るとするか。A、無理のないように頑張るんだぞ？」
『はい、頑張ります！』
胸を張ってそう張り切るAにナイチンゲールは、少し危なっかしさを感じたが、彼女に希望を抱くのだった。
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かみきれ(プロフ) - すごい好きです。作者様は神ですか？お気に入り登録失礼します！ (6月1日 19時) (
レス) @page42 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - この小説を私の小説の参考にしても宜しいでしょうか？ (2022年10月4日 5時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
推しは嫁(プロフ) - めっちゃ続き気になる！((((*゜▽゜*)))) (2021年2月2日 8時) (レス) id: 083dca73bd (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - 僕です。さん» ありがとうございます！高校生になってから更新厳しいですが必ず終わらせようと思ってます！応援よろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - soragirl3008さん» ありがとうございます！白黒無常さんとはこれからも関わっていくのでお楽しみに！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇人悪魔M:) | 作成日時：2018年11月5日 0時
