22.母性本能 ページ25
・
『....ふぁぁ......』
大きな口を開け、大きな屈伸をしながらAはベッドの上で寝返りを打った。
側にある布団をもう一度抱きしめ直し、その温もりにどんどんはまっていく。
その気持ち良さそうなAの様子にクスリと笑みをこぼすナイチンゲール。
しかし、先程の微笑みを鬼のような形相に変え、ナイチンゲールは叫んだ。
「おい！！起きろ！！お前は何度寝までする気なんだ！！」
物凄い勢いで布団を引っ張ると、Aの身体が雪崩のようにベッドの下へと派手に滑り落ちた。
「痛いっ！」と悲鳴をあげ唸るAにナイチンゲールは大きくため息をつく。
「起床の時間はとっくに過ぎている。
お前はゲームに参加しないといけない身なのだからしっかりと身支度を整えろ！」
母親のようにプリプリと怒りながら、Aの服やベッドシーツを片付けていくナイチンゲール。
なんか....この世界でのお母さんみたい....
そう漏らしながらAは寝癖だらけの髪を揺らしながら、また大きくあくびをした。
「そう言えば、昨日は随分と長かったな。
お前の仲間たちが心配していたぞ。」
ナイチンゲールがせっせとAの髪をとかしながら言った。
『え、嘘...悪いことしちゃったな...』
長かったと言うのは昨日のゲームの事だ。
あの後、Aとリッパーは夜まで二人で話し込んでいたのだからエミリーやサバイバーのみんなに心配をかけてしまうのは目に見えたことだ。
しかし、何はともあれリッパーの隣に長く居れたことが一番嬉しかったAはニヤニヤと笑いながらナイチンゲールに髪をとかされていた。
時々髪が引っかかってて痛い思いをしたが、それは全部昨日の出来事が流してくれる。
そんな気がするAであった。
・
「うーん、迷うなぁ...」
『迷うところじゃないですって！』
２つのスカートを眺めながらナイチンゲールは頭をひねっている。
横でAが黒いズボンを主張しているのには目もくれていない。
『スカートとか絶対にはきませんから！
大体走んなきゃいけないのにスカートはないですって！』
必死にズボンを推してもナイチンゲールは頷かない。
Aが来てらからと言うもの、ナイチンゲールはAに母性が疼くのを感じていた。
今だって、娘の嫁入り衣装を選んでいる母親のようだ。
だが、Aからしたらスカートだけはやめてほしい一心だった。
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かみきれ(プロフ) - すごい好きです。作者様は神ですか？お気に入り登録失礼します！ (6月1日 19時) (
レス) @page42 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - この小説を私の小説の参考にしても宜しいでしょうか？ (2022年10月4日 5時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
推しは嫁(プロフ) - めっちゃ続き気になる！((((*゜▽゜*)))) (2021年2月2日 8時) (レス) id: 083dca73bd (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - 僕です。さん» ありがとうございます！高校生になってから更新厳しいですが必ず終わらせようと思ってます！応援よろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - soragirl3008さん» ありがとうございます！白黒無常さんとはこれからも関わっていくのでお楽しみに！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇人悪魔M:) | 作成日時：2018年11月5日 0時
