18.透明救助 ページ21
ここで運動不足のウチが行ったとしても助けれるかどうか分からない。
無理救助なんて以ての外。
よく前の世界では「無理救助すんなや！」って色んな人が言ってたなぁ....
思い出に浸っているとリッパーがチェアから離れた。
ゲームと同じでサバイバーがチェアに拘束されているときにその近くにハンターがいると分かるって...
じゃあウチの転ぶって言うギミックは何だったんだ....
Aはまだ根に持っていたのか、そう呟いた。
ガシャンとゲートが開き脱出の道が切り開かれる。
『よし....あとは幸運児をどうするか...ん？』
やっと落ち着けたからなのかAはポケットの中の違和感に気づいた。
何か硬いものが足に当たってる....
下ネタじゃないよ？
「多分アレだろう.....」Aは違和感の正体の見当が付いていたため躊躇することなくポケットに手を突っ込んだ。
『ビーンゴ、筆だ。』
Aの手に握られているのは小学生がよく絵を描くときに使うようなごく普通の筆。
黒い細長い肢に四角くフサフサした毛先。
毛先には何も付いていない。
もう気付いていると思うが、これはAの外在特質【芸術的センス】の筆だ。
これで体をなぞれば彼女は20秒間透明になれる。
20秒ってidentityVにしては長いほうだな...
Aはそう思いながら自分の体を筆でなぞった。
これで透明になった....筈。
全くと言って違和感を感じないAには自分が透明になった確信が今ひとつなかった。
鏡でもあれば分かるのだが、あいにくそんなものはない。
しかし時間も勿体ない為Aは自分に与えられた外在特質を信じ、幸運児の救助へと走り出した。
・
幸運児はチェアでもがきながらトレイシーとエミリーの様子を伺っていた。
なんせリッパーが向かったのは二人がいるゲートの方だから。
しかし、何より不安なのはAの姿が見えなくなった事だ。
ダウンしていないし脱出すらしていないのに彼女は消えた。
今日は不可解な事が起きすぎだ.....
幸運児はため息を付いた。
とその時、何故か分からないがロケットチェアから解放された。
「え..？」
あまりの出来事に幸運児はロケットチェアが壊れたのかと思い辺りを見回した。
『ほら、早く逃げよ』
しかし、横から聞こえた少し低めのアルト声によって目を覚ましたように走り出した。
姿は見えないが彼女がいる。
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かみきれ(プロフ) - すごい好きです。作者様は神ですか？お気に入り登録失礼します！ (6月1日 19時) (
レス) @page42 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - この小説を私の小説の参考にしても宜しいでしょうか？ (2022年10月4日 5時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
推しは嫁(プロフ) - めっちゃ続き気になる！((((*゜▽゜*)))) (2021年2月2日 8時) (レス) id: 083dca73bd (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - 僕です。さん» ありがとうございます！高校生になってから更新厳しいですが必ず終わらせようと思ってます！応援よろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - soragirl3008さん» ありがとうございます！白黒無常さんとはこれからも関わっていくのでお楽しみに！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇人悪魔M:) | 作成日時：2018年11月5日 0時
