10.勝ち負け ページ13
まだ、始まってすらいないのにAは負けを悟った。
対人関係として、この三人は非常に良い。
だが、ゲームのメンバー編成としてはあまり良いとは言えない。
幸運児のチェイスが上手いことを願うか....
ウチがチェイスするか....
そう考えるだけでもAの全身の毛は逆立ち、胃から込み上げてくるなにかを感じた。
『ウゥ...ストレス....』
「大丈夫？」
今にも吐きそうな顔をしているAにエミリーは心配そうに背中をさすった。
何故かそこまでしてもらうとAは申し訳ない気分になった。
なんか...やらなきゃって感じだなぁ...
救助とチェイスならまぁまぁ出来る方ではあった。
立ち回りは理解している....
出来る....ウチなら出来る....
自分に自己暗示をかけているA。
と、その時...
ゴーン....
ここに連れてこられた時同様、鐘の音がなった。
・
周囲を見渡せば、ブロック塀に囲まれた道にいた。
この見たことのある光景にAは興奮した。
『赤の教会だぁ！』
今にも倒れそうなブロック塀をペシペシ叩けば、それはけたたましい音を立て、崩れ落ちる。
このリアリティにAの興奮は高まるばかり。
すぐ近くの暗号機へ向かおうともせずに、ブロック塀を次々と崩しておく。
ただ単に、はしゃいでやっているわけではない。
Aは一応チェイス用の逃げ道を作っているのだ。
ハンターより、サバイバーの方が窓枠を乗り越えるのは速い。
特にリッパーの場合霧により速くなるが、攻撃或いは窓枠を超える・板を壊すなどの動作をすれば元の足の速さに戻る。
そこを狙い時間稼ぎをすれば、運動不足のウチでもちょっとは役に立てるだろう。
まぁ....初ゲームでリッパーはないか。
ある程度、崩し終わった所でAは暗号機の解読へと向かった。
ゲームで毎度お馴染みのキーボードを見ると、胸が高鳴った。
おそるおそる震える手でキーボードを押していく。
『な、なんだ....案外簡単じゃん....』
ハッカーのような技術が必要かと思いきや、解読は意外と簡単だった。
上手くは例えられないが敢えて言うならば携帯のパズルゲームをしているような感覚だ。
集中すればあっという間に終わる。
Aは忘れている。
自分が、「死にたがり」という厄介な外在特質を持っていることに.....
「おや？新しいサバイバーですか？」
その声を聞いた瞬間、体に鈍痛が走った
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かみきれ(プロフ) - すごい好きです。作者様は神ですか？お気に入り登録失礼します！ (6月1日 19時) (
レス) @page42 id: 1778223a4a (このIDを非表示/違反報告)
メグミ - この小説を私の小説の参考にしても宜しいでしょうか？ (2022年10月4日 5時) (レス) id: ebe50ea529 (このIDを非表示/違反報告)
推しは嫁(プロフ) - めっちゃ続き気になる！((((*゜▽゜*)))) (2021年2月2日 8時) (レス) id: 083dca73bd (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - 僕です。さん» ありがとうございます！高校生になってから更新厳しいですが必ず終わらせようと思ってます！応援よろしくお願いします！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
暇人悪魔M:)(プロフ) - soragirl3008さん» ありがとうございます！白黒無常さんとはこれからも関わっていくのでお楽しみに！ (2019年11月17日 22時) (レス) id: b7f6c1e616 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：暇人悪魔M:) | 作成日時：2018年11月5日 0時
