【部長と、お誕生日】 ページ29
今年こそは、ちゃんとお祝いしたい。
「え？一緒に？」
その相談を持ち掛けられたのは、１月の中旬頃。
二宮にカフェスペースに呼ばれて一緒にドリンクを飲みながら話していた時のこと。
「うん。いやアイツがさ、料理教室のメンバーで豪華な食事を作って部長に振る舞いたいとか言ってて」
「マキちゃん？」
「そう。俺は迷惑じゃねーの、止めとけよって止めたんだけど」
「……」
「アイツがお前んち行きたいってゴネるからさー」
「……」
「ねぇ、どうよ。俺らと、松本さんたちと。いや別に夜までお邪魔しませんって！」
バシッ！と謎に肩を叩かれ、そこが痛い。
「部長に聞いてみる」
「夜まではお邪魔しませんってマジでちゃんと言ってくれよ」
「……バカ」
「照れんなアホ」
「にのみやぁぁ！」
二宮だって可愛いマキちゃんのお願いを聞いてあげたいんだろう。
分かる。マキちゃんは可愛いもの。
部長がどう言うかは分からないけど、みんなでお祝いっていうのは楽しそうと思ったのは事実。
それに当日、どういうプランにしようか悩んでいたのも事実。
「え、アイツら来るの？ここに？」
年末の仕事は無事解決して、ちゃんとお家に帰ってきてくれた部長が私の作った豚の角煮を頬張りながらそう言う。
今日も、美味い！って言ってくれたから、幸せ。
「お祝いしたいんですって。どうですか？」
「……いいけど」
「だめ？」
「いや、その気持ちはスッゲー嬉しいけど。……けど」
「どうしたんですか？」
「いや？何かプランとか決めてくれてたの」
「それが、全然思い浮かばなくって。あっ、ちゃんと考えたんですよ！でもね」
「はは、分かってるよ。じゃぁいいんじゃねぇの？ある意味助かったんじゃない」
「……そう言われると」
「……A」
そう呼ばれて席を立って部長の傍へ行くと、スルスルと頭を撫でてくれる。
「あいつら来んの、昼？」
「あっはい、夜は帰るって二宮が」
「じゃいいよ。昼はここで騒いでさ、俺は夜、Aを独り占め出来たらいい」
「ひ、ひとりじめ」
「させてくんねぇの」
部長の顔が近づいてきて、ちゅっと耳元で音が聞こえた。
部長がくれたピアスに、キスをしているんだ。
「誕生日なんだから、……な？」
「ん、ちょっと翔くん、まだご飯中っ」
「あぁ、じゃまた後で」
「……後」
「今日も一緒に風呂入ろっか、A」
耳元の熱に絆されて、頷いた。
いつもこうやって独り占めしてる癖に、……なんて。
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やっち(プロフ) - こんにちは。読ませてもらいました。甘甘翔くん大好物です。大好き (2021年10月30日 16時) (
レス) @page49 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - emさん» ありがとうございます。私もこんな職場憧れます…！夢が詰まってます笑 また少しずつ戻ってこようと思います。またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございます。少しずつですが戻ってくる予定です！またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます。少しづつですが戻ってこようと思います！また、他の作品も読んでいただけると嬉しいです(^^) (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 懐かしい面々が出てきて、楽しかった。ニノのスーツの値段！あの数字だけが、探せなかったあの時…笑。お、おう、と押され気味に返事するニノ。マキちゃんらしいプロポーズ。可愛い2人。短編ゆっくり待ってるね。 (2020年8月31日 20時) (レス) id: cd6d41f823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年9月7日 18時
