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部長はこの日も外出せず部長席でパチパチと何かを入力している。
ナギサさんも、二宮も、マキちゃんも翔平くんも。
隣の島の増井さんも、松本さんも。
チラチラと部長席を見ながら、でも何も出来ない自分に少し苛立ち、落ち込み、そして自分の仕事に邁進する。
昼休憩のチャイムが鳴った。
松本さんとナギサさん、二宮とマキちゃんはどうやら一緒に食堂か外に食べに行くのだろう。
いいなぁ。
増井さんはいつの間にかいなくなってたし、翔平くんも同期の男の子が呼びにきて席を立った。
昼休憩はきちんととる。
社長の通達はこんな年末忙しい時も守られている。
……一人、最近守っていない人がいるけれども。
「A」
ふと左側から名前を呼ばれ向くと、部長がパソコンを見ながらもちょいちょいとおいでのポーズ。
さっきまでの人を羨む気持ちがふわっと無くなって、そそくさとそちらに向かうと、部長から一枚のメモを貰う。
「先行ってて」
こちらを見上げニコッと笑った顔は、やっぱりいつもの部長と違ったけれど、あぁ昼休憩のチャイムには気付いてくれた。
あぁ、そして私を呼んでくれたって、それだけで嬉しくなった。
一人分の弁当を作るくらいなら、一緒に私の分もって作った自分用の弁当を持って。
そのメモに書かれた場所へと向かう。
「チンしたかった……」
ってちょっと思ったけど、食堂にある電子レンジはこんな場所には当然無い。
ま、でも冷えてても美味しいお弁当のはず！なんて。
ちょっと最近自意識過剰かな？
だって部長が毎日、私のご飯を食べて美味しい美味しい、って言ってくれるから、そりゃ自意識過剰にもなるよね。
目の前の自分のお弁当と、朝部長に渡したお弁当を思い出してんふふって思ってると、ドアが開く音。
「悪い、ちょっと遅くなったな」
昨日、私が持っていったジャケットたちと、ワイシャツと。
そして今日私が渡したお弁当の入った小さなバッグ。
部長はやっぱり少し疲れた顔で、この会議室に入ってきた。
「大丈夫ですよ」
「ん。あぁ良かった、Aの弁当もあるな」
「はい。一つ作るのも二つ作るのも変わりません」
「カッケー」
ブハッと笑う部長。
「最近太ったかも、Aのメシが美味くて」って言ってて気にしてた頬の肉は、とっくに削ぎ落ちてる気がする。
「先、食べてて良かったのに」
「嫌です。一緒がいいです」
「……そうだな」
部長は細長い机の、横に座った。
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やっち(プロフ) - こんにちは。読ませてもらいました。甘甘翔くん大好物です。大好き (2021年10月30日 16時) (
レス) @page49 id: cc7865b69e (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - emさん» ありがとうございます。私もこんな職場憧れます…！夢が詰まってます笑 また少しずつ戻ってこようと思います。またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - ミントモモさん» ありがとうございます。少しずつですが戻ってくる予定です！またよろしくお願いします！ (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
cori(プロフ) - かのんさん» ありがとうございます。少しづつですが戻ってこようと思います！また、他の作品も読んでいただけると嬉しいです(^^) (2020年9月15日 5時) (レス) id: d86fdce482 (このIDを非表示/違反報告)
まよゆり(プロフ) - 懐かしい面々が出てきて、楽しかった。ニノのスーツの値段！あの数字だけが、探せなかったあの時…笑。お、おう、と押され気味に返事するニノ。マキちゃんらしいプロポーズ。可愛い2人。短編ゆっくり待ってるね。 (2020年8月31日 20時) (レス) id: cd6d41f823 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：cori
| 作成日時：2019年9月7日 18時
