救済に来た転生者は目立ちたくない【鬼滅の刃】【完結】

85「頼み3」 ページ38

「ッ………いえ






こちらこそ、今までありがとうございました









本当に、お世話になりました」








危うく、お館様の前で泣きそうになった









この話をする時は泣かないと前々から決めていた







だから、涙を必死にこらえて話を続ける










「……そして、自分からのお願いなのですが


















自分が死,ぬことを、誰にも言わないでください」
















産「……いいのかい？誰にも言わないで…」








「はい






自分が死んだことを仲の良い隊士が聞き、士気が下がってしまうかもしれませんし……




皆には無惨を倒すことに全力を尽くしてほしいです









だから、自分の死を今は公表しないでほしいです」







産「……分かったよ




それがAの意思なら、聞き入れるよ」







「……ありがとうございます







あと、これもお願いします」






そう言って、懐から手紙の束と封筒を取り出す







産「……これは…」







「手紙の束は、皆が無惨を倒した後に





各々名前が書いてありますので、その人宛に届けてほしいです




















そして、こちらの封筒には




この先の出来事を書いた紙が入ってます」







産「この先の出来事…？」




お館様は目を見開く







「はい




この先の出来事………すなわち、この先の未来のことです






予知……というわけではありませんが、ほぼ確実にその出来事が起こります









…………本来なら、自分自身がやらなければならないことなのですが





それまで、自分は生きることが出来ないので












信じるか信じないかはお館様次第ですが






もし、信じていただけるなら
















どうか、皆をよろしくお願いします」










今度は謝罪だけではなく、自分からの頼みという意味を込めて、頭を下げる

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