救済に来た転生者は目立ちたくない【鬼滅の刃】【完結】

83「頼み」 ページ36

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産「……ごめんね、A



取り乱してしまって」






涙の跡を薄ら残しつつ、またいつもの穏やかな声色で話を続けるお館様





「いえ、大丈夫です



それに、お館様が治って本当に良かったです」






産「Aには感謝してもしきれないよ



本当にありがとう」





そう言って、お館様とあまね様、ご息女様達が頭を下げる








「頭を上げてください…！




こちらも感謝してもしきれないことを何度もしてもらいましたし…！」






隊服とか刀を支給してもらったし



お給料とか治療とかもしてもらえるし



藤の家で休んだり泊まったりできるし








他の面でもそう





感謝し足りないくらいのことを何度もしてもらってる








だから、お館様達が頭を下げる必要は無い











産「……本当にありがとう、A







それにしても、なんで突然、こんなことを？」

















「……………時間が、もうあまり無いので

















……そんなことよりも





大変申し訳ないですが、実はお館様に頼みたいことがありまして……








よろしければ、頼まれてくれませんか？」









産「もちろんだよ





どんなことだい？」















「ありがとうございます






まずは、先程の柱の就任についてなんですが…




























申し訳ないですが

お断りさせていただきます」






そう言うと、お館様は眉を下げ、少し悲しそうな顔をする











やめてくれ……心が痛む……











産「そうか…








理由を聞いても、いいかい？」












「…はい









柱に昇格できることは嬉しいことですが
















柱になっても、すぐにその席が空いてしまいます」












産「……どうしてだい？」






















「……報告が遅くなって申し訳ありません


















実は

















自分は、もうすぐで













































この世を 去ります」

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