私がミーハー？ふざけないでよ【ハイキュー】２ (ページ4)

今日:10 hit、昨日:0 hit、合計:26,271 hit

ふざけないでよ　５３ページ4

『え!? 大型連休に合宿ですかぁ?』

　と、いうのは青城ではない。Aは今、白鳥沢に来ていたのだが、嬉しいことに合宿に誘われている。その間皆と離れてしまうのは寂しいけれど……仕方ないから良し。

「青城は合宿が無いのか?」
『今日になっても連絡がないからぁ……多分大丈夫だと思うよぉ!』
「それは丁度いいネ! この際白鳥沢に来ちゃいなよ!」

　覚君がそう言ってぐいんとAを指さした。若利君から、指をさしちゃダメだって注意されてたけど。
　ふと、賢二郎君と目が合って、どちらからともなく笑いかける。でも、賢二郎君の笑顔なんてレア……!

「何でそんなラブラブしてんの」
『ん、いやぁ、そんな訳じゃぁ……』

　照れちゃうなぁ。賢二郎君はAの事をそんな風に思っていないだろうし。
　太一君にへにゃへにゃ笑っていると、英太君に髪をくしゃくしゃにされた。そして英太君は明らかに賢二郎君を見て、かぁいくねえな、と吐き捨てた。

『…………仲悪いの?』
「別に、アイツがかぁいくねえだけだ」
「特に仲良くはない」

　…………何故。そりゃあ正セッターを狙っている側ではあるけど。そんなに仲良くないことないでしょ。

「はいはい、Aちゃん関係の喧嘩は止めようネー」
『? A関係の喧嘩とは』
「何でもないよ」
『獅音君……!』

　獅音君が微笑むの、なんか安心する。どうでも良くなってくるような気がする。温かくて、優しい。獅音君の笑みはこう……大地さんのような。ちょっと違うけど。

『……でもぉ、Aなんかが参加してもいいのぉ?』
「問題ない。監督も承知の上だ」

　いつの間にそんな確認を取ったんですか貴方たちは。どういう経緯で?
　何気なく言うけど、監督もオッケー出してるってどういうこと。監督って結構気難しい方だと思ってたんだけれど。
　聞きたいけど、この人たちはきっと教えてくれないだろうなぁ。

『じゃあ、色々教えてくださぁい』
「ああ。メモ用紙は?」
『貰ってもいいですかぁ?』

　頬が緩む。嬉しすぎて天にまで昇ってしまいそうだ。
　全部聞き終わって、Aは白鳥沢の練習を見学する。皆凄い。流石全国に行ってるだけはある。学校では敵なんだけれど、やっぱり見入ってしまう。

「そんなに見つめられると照れるなぁ」
「天童は満更でもないだろ」
『えへへ』