誰かさんの落し物（R.N） (ページ6)

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振り向くと

「五十嵐、、先輩？」

私の嫌いな五十嵐先輩が立っていた。

「こんなとこで会うなんて偶然だね(笑)」

ニヤリと笑う五十嵐先輩に嫌悪感さえ抱いたが、今この状況ならこの人といた方が安心できることは分かっていた。

「なんでこんなとこ、、」

「なんでってここ第２キャンパスじゃん？(笑)俺も毎日学校来てるんだわ」

いつも通りの五十嵐先輩と話しながら歩いていると

さっきまで感じていた違和感も自然となくなった。

「家まで送るよ」

今はこの人に頼るしかないと、申し訳なく思いながらも甘えることにした。

「そういえばAちゃん、図書館でなにしてたの？レポート？」

「え？あーそうです！レポート提出が明後日、、あれ？私図書館行ってたとか言いましたっけ？(笑)」

「ん？ああ、さっきあかりちゃんから聞いた」

「あかり、、いまバイト中ですよ」

「えっ？(笑)たまたま休憩とかだったんじゃないかな(笑)」

そうだとしても、あかりが五十嵐先輩に私がどこにいるかなんて教える、、？

図書室に入ったあたりから感じていた違和感

それが確信に変わり

目の前に現れたこの男。

まさか

「後付けてたの、五十嵐先輩ですか？」