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なにも手がつかなかった。
勉強も、遊びも、バイトも。
あかりにだけ全てを伝えると
よしよし、頑張ったね
と、慰めてくれた。
失恋って、こんなに辛いんだっけ
ずっと気を張っていないと壊れそうで
生きるのにも精一杯で
この短期間の中で永瀬さんがどれほどの存在だったか改めて気付かされた。
それでも世界は私を基準に回ってくれなくて
目まぐるしい日々を過ごす。
バイト中、ついに私の体は悲鳴をあげた。
「A〜これ5番さん！」
店長に言われ振り向くと同時に
視界がグラッと傾いた。
まっすぐ立っているつもりなのに、体は斜めの方を向いていて
目を瞑った頃に意識はなかった。
最後にゆうとさんが私の名前を呼んだ気がする。
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作者名：Ｓ | 作成日時：2018年9月3日 1時
