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「起きてたんですか、、？」
「ん？廉って言って起こしてきたんちゃうの？笑」
いたずらっ子みたいに笑う永瀬さんに
つい顔が赤くなる。
「そ、それはっ、、ちがっ！」
言い訳しようとする私の言葉に
「来てくれへんかと思った」
と、切なそうな永瀬さんの声が重なった。
「遅くなって、ごめんなさい」
俯いて呟くように言うと
「俺さ、全然一般人ちゃうねん」
突然永瀬さんが話し出した。
いつも質問ばかりの永瀬さんが自分の話をするのは初めてで耳を傾ける。
「学校にいても、外歩いてても、普通じゃないねん」
私たちが見るキラキラした永瀬さんはどこにもいなくて、どこか辛そうだった。
「人と違う経験ができる分我慢しなあかんこともいっぱいあってさ、
遊びも
恋愛も」
私の気持ちがバレているのか
永瀬さんはこれ以上踏み込んでくるな、と圧をかけているようだった。
まだ永瀬さんの頭に手を置いていた私は
悲しくなって永瀬さんの頭上から手を下ろした。
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作者名：Ｓ | 作成日時：2018年9月3日 1時
