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「それに話聞いてると向こうも向こうじゃん
それが思わせぶりなだけでAのこと悲しませてるならただのクズだよ
そんな人じゃ、ないんでしょ？」
嬉しかった。
話を聞いてくれるだけでいいのに
こうやって永瀬さんのことを肯定してくれるあかりが
こんな友達をもてたことが。
「でももう２限終わって２０分経ってるし、きっといないよ」
「行かないでモヤモヤするよりいいんじゃない？
今なら行っていなくても自分に言い訳できるじゃん、２０分経っちゃってるしなーって」
たしかに今なら逃げ道を作れる。
「はーやーく！」
携帯の電源を切っていたのを入れると同時に
立ち上がって
「行ってくる」
と、走り出した。
ドアを出る手前で
「行ってらっしゃい！」
と、嬉しそうなあかりのこえが聞こえた。
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作者名：Ｓ | 作成日時：2018年9月3日 1時
