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「んで、何?そんな顔してるわけ?」

「別にぃ〜?」




自分の仕事が終わって梨乃と帰路につく。

さっそく梨乃には愚痴がこぼれて、この様。




「もう告白しちゃえばいいのに。」

「…はっ?!」




こ、こここ、告白ぅ?!

そんなの冗談でも言っちゃダメでしょ!!
告白したって100%無理だし。






「だから、そんな悩んで悩んで悩みまくってるなら告白して楽になれってこと。」

「…いや、別にそこまで悩んでいるわけじゃなくてですね。」





当たって砕けろ。
簡単に言うとそれが言いたいってことですか。





「まぁでも確かに、あの人なら恋とか興味なさそうだけどね。」

「だからそれで悩んでんの!」

「あの人好意っていう言葉知ってんの?」

「いやそれは知ってるでしょ。」





さすがに恋とかはわかってるでしょ、いくら先輩とはいえ。
……いやでも。

別に先輩のことそんなに知ってるわけでもないし。
もしかしたらってことも。






「とりあえず話しかければ?」

「ですよねぇ。」






それができないからこの状況なんだろうが。





「私、わかんないかも。そういうの。」

「え?」

「恋とか、なんかめんどい。」




お、おぉ。
確かに梨乃が恋とか聞いたことないわ。




「嫉妬とか、つきものだし。
 なんか必要性を感じない。」




・・・。


そうかな。





「でも、誰かに好かれようと一生懸命になるのってすごくない?」

「・・・?」

「たとえフラれても頑張った過去があるなら前向きになれるというか。」




何言ってんのかわかんなくなってきた。
やめよ、やめよ。こんな話。




「あ、いや。もういいです。」

「その心があればいいんじゃないの。」




梨乃は、私の顔を見た。
その眼はとても力強くて。





「その気持ちがあれば、Aならいけるっしょ。」

「ぁりがと?」




励まされた、ってとらえていいんだよね?




「せいぜいガンバぁー。」



力なく私に手を振って、
梨乃は角を曲がっていった。









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瑠璃(プロフ) - ハムさん» ありがとうございます!これからもぜひお付き合いください! (2017年3月21日 15時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
ハム - めっちゃキュンキュンします…/////// (2017年3月12日 16時) (レス) id: 5b86c41bd0 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - あいさん» コメントありがとうございます!!更新がんばるので、これからもおつきあいお願いします!! (2017年3月11日 14時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - らんさん» コメントありがとうございます!!…結末はハッキリ言うともう決まってるんですけど…楽しみに待っていてください!!更新がんばります!! (2017年3月11日 14時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
あい - すごい面白いです!選手が先生なんて良いですね〜。これからも頑張ってください! (2017年3月11日 10時) (レス) id: 11e0fd23e2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:瑠璃 | 作成日時:2017年1月11日 16時

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