【完結】.・*はちみつミルク*.・~After that~ Final

・ ページ13

＊








次の日からは、私は頑張った。


タンスに女の子らしい服がなかったので、買いに行く。



本当は好きじゃない服も即決で買う。


フリフリとか本当は嫌なんだけど。








髪の毛も、すこしアレンジしてみる。


雑誌とかを買い込んで、研究した。








.






私はダメだ。


好きな人のタイプに染まろうとしてしまう。




でも、これがわたし。


仕方ない。




いいじゃん、好きな人のために必死になるひと。



わたしはかっこいいと思うけど？








．









いつの間にか、口調も変わった。


なんでだろう、女の子らしくって意識しすぎ？



まぁ、いいか。









「広田さん。」


「ん？」


「お客様がお見えです。」


「はーい。」








広田さんへの連絡は必ずわたしがやった。


広田さんは、わたしを褒めてくれない。




かわいいね、とか。髪型変えたね。とか。なにもない。





脈なしか……。









.




諦めようと、何度も思い。


告白しようと、何度も悩む。





でも、どっちもダメだった。









あなたを見るたび、ギクシャクした関係になりたくないと思ったから。



その笑顔をずっと見ていたいと思ったから。




わたしに向けて笑ってほしい。





うわべの笑顔じゃない、本当に心から笑ってほしい。






わたしが笑顔にできたらな。


わたしが。わたしが。









＊

・→←【番外編】 卓眞と夏菜子

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す