▽６０． ページ10
＊
「でも、あそこまだ夕焼けだわ。」
「案外真っ暗じゃなかったすね。」
「あの教室北側にあったからじゃない？」
右から、
弥佳先輩、私、先輩、遥輝。
でもさっきから話してるのは弥佳先輩と遥輝だけ。
サイド二人のせいで先輩との距離は近いし。
気を付けないと、先輩に触れてしまいそうですらある。
そしてそして、ときどき弥佳先輩が私をつついてくる。
弥佳先輩の顔を見ると、「なにやってんの」と言いたげである。
「無理です」と首を振ったら。
「ちょっと、いいかな。A。」
「…はい、」
グイと手を引っ張られ、先輩たちに背を向ける。
「ねぇ、何この状況。」
「…。」
「私と西川ばっかり話してるこの状況！」
せっかくこうしているんだから話しかけるくらいしなさいよ。
「あ、あの…言いにくいんですけど、」
「なにさ、」
「実は前に、先輩といろいろありまして…
話しかけられないです。」
“キス事件”がなければ、
こんな風にモヤモヤしてなかったかもしれない。
でも、あれがあったからいいこともあった、かもしれない。
「なに、なにがあったの？」
「…いや、ちょっと、」
「あぁー、はいはい。喧嘩したのね。」
「いや、喧嘩とも…「おけ。任せとけ。」
自信満々に胸をドンと叩いた弥佳先輩。
ついでに私の背中も叩いて二人の元へ戻った。
「ねぇ、突然でごめん。」
「なんすか？」
「私、西川遥輝君と二人で帰りたい。」
・・・・。
なんか言い出したよ、あの人！
「奇遇ですねぇ、俺もそう思ってたんすよ！」
遥輝も変なスイッチ入ったし！
何このベタすぎる展開。なにこれ。
「じゃ、お二人とも。失礼します！」
「お邪魔っした！」
笑いながらそそくさと退散する2人。
あの2人の家、正反対の方向じゃなかった？
そう毒ついてるけど、
2人きりになったこの事実に、
私の心臓はもつのだろうか。
＊
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佐倉 - 楽しみです！更新待ってます！ (2020年3月11日 14時) (
レス) id: 8cdfd0b874 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 麗奈さん» 返信遅くなり、本当にごめんなさい！やっとこさたったの3話だけですが更新することが出来ました！待ってくださり、ありがとうございます！ (2018年1月11日 20時) (レス) id: 0f1b901e31 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - 忙しいとは思いますが更新頑張ってください！待ってます!!!!!! (2017年10月23日 13時) (レス) id: 74c830a39c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 美月さん» コメありがとうございます！もっとキュンキュンしてもらえるよう日々精進していくのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年4月6日 13時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - シホさん» コメありがとうございます！春から更新する時間が上手く取れなくなると思いますが私なりに頑張ります！これからもよろしくお願いします。 (2017年4月6日 13時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2017年3月23日 12時
