▽９０. ページ40
＊
先輩が、隣にいる。
一緒に帰るのは、初めてじゃない。
だけど、何回一緒に帰ってもありえないくらいに緊張する。
先輩は、私に何か言いたいことがあるんだと思う。
じゃなきゃ、一緒に帰るなんてないし。
私はこれから、何を言われるんだろう。
あの時の返事？
ごめん。って、そう言われることなんかわかってる。ばればれだし。
言われるなら、早く言われたい。
こんなに焦らされるなんて、心臓が持たないし。
無理だよ、早く言って！！
そう心で叫んでも、先輩は一向に口を開こうとしなかった。
横目で、先輩の顔をなぞる。
ほんのり、顔が赤い。
これは、夕日じゃなんかじゃない、気がする。
なにか、自分をなだめるように深く呼吸をして、上下する肩。
何も、何も言われないなら私から言おう。
ちゃんと迷惑をかけたことを謝って。
その上で、あの事を忘れてもらいたい。
なかったことに、してほしいから。
「…あの、先輩」
「…ん、」
「あの時のことですよね、」
「あの時…？」
「私が、先輩に言ったこと。生徒会室で」
そのことじゃなかったのか、先輩の反応が悪かった。
それとも、なに。
まさか私にわざと言わせてる！？
先輩ってなんか、そんな、駆け引きとか出来る人だったっけ、いや、、そんな、、
「私、言ったじゃないですか、これまでもずっと。先輩のことが…その、」
「…、」
「いや、その、」
あれ、なんで私…自分から穴に落ちようとしてるの。
「だから、その、、す、好きって」
その言葉を聞いて、明らかに先輩が揺れた。
「……」
なにもいわないけど、何となく分かる。
先輩が、今、なにを考えているのか。
それを、私は聞きたいの。
あれだけもう先輩なんか、って思ってたのに。
私ってなんなんだろう。
期待してしまう。
二度目の告白。
諦められない、だからまた…
繰り返してしまう。
先輩が今思うもの、その断片的なカケラでもいい。それが、欲しい。
催促出来ない。断られるのが怖いから。
結果はもう突きつけられてるもの。
「…その、好きって、言ってくれてるけど、」
ゆっくりと、先輩は…、先輩は。
「その好きって、さ…。ほんとに、かな」
私に、私を、
あれ、私。
なにを期待してたんだろう。
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佐倉 - 楽しみです！更新待ってます！ (2020年3月11日 14時) (
レス) id: 8cdfd0b874 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 麗奈さん» 返信遅くなり、本当にごめんなさい！やっとこさたったの3話だけですが更新することが出来ました！待ってくださり、ありがとうございます！ (2018年1月11日 20時) (レス) id: 0f1b901e31 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - 忙しいとは思いますが更新頑張ってください！待ってます!!!!!! (2017年10月23日 13時) (レス) id: 74c830a39c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 美月さん» コメありがとうございます！もっとキュンキュンしてもらえるよう日々精進していくのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年4月6日 13時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - シホさん» コメありがとうございます！春から更新する時間が上手く取れなくなると思いますが私なりに頑張ります！これからもよろしくお願いします。 (2017年4月6日 13時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2017年3月23日 12時
