▽８７. ページ37
＊
「じゃあ今日は学祭の最終準備日ということで、手分けして最終確認をしていきましょう！」
会長の掛け声で、それぞれが散っていく。
私は弥佳先輩と組むことになっていた。
先輩は、会長と。
昼休みのあの言葉。
先輩はどう受け止めただろうか。
思い返してはため息がでる。
「A、行こう？」
「はい、」
弥佳先輩の後について行き、指定の場所へ。
「…気付いてた？」
「…なんですか？」
「中島の視線。」
先輩の、視線…。
「いえ…特に…、」
「すっごーいAば見てたよ、いや睨んでた。」
睨む…？
「中島も何考えてるか分かんないよね。思わせぶりな態度いっぱいとっちゃってさ。」
なんだろう、否定しなきゃいけないのに。
弥佳先輩、そうじゃないんです。
って、違うんですって。
先輩は、先輩は…あれでもきっと頑張ってたんですって。
言わなきゃいけないのに。
なんで、言えないんだろう。
沈んでいく気持ち。
沈んでいく言葉。
そうなってしまうのは、
私がちゃんと先輩のこと知らないから。
キッパリ言い切る自信がないから。
…そもそも、なんで私は先輩のこと好きになったんだっけ。
「落ち込むことないからね。」
あいつはAに合う人じゃなかった、ただそれだけだよ。
近くにいるのに、遠くにいるみたいな弥佳先輩の声。
「なんか愚痴あったら聞くからね？」
その囁きに、心が動きそうになった。
苦しい恋はもうやめなさいって言われてるような気がして。
何度も諦めかけた私を肯定してくれたような。
「…実は、」
先輩に告白してしまったんです、って。
喉まで出かかって突っかかった。
喉が小さな声を出した。
「ん？」
途中まで言いかけた私を不思議そうに見つめる弥佳先輩。
「…そうですね、もう終わりにします。」
次に出た言葉は、思ってた言葉と全然違った。
終わりにします。
なんて。出来ないくせに。
「先輩のこと、もう…何とも思いません。」
我ながら、よく出来た嘘。
こんなの、ただの願望。
本心なんかじゃない。
＊
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佐倉 - 楽しみです！更新待ってます！ (2020年3月11日 14時) (
レス) id: 8cdfd0b874 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 麗奈さん» 返信遅くなり、本当にごめんなさい！やっとこさたったの3話だけですが更新することが出来ました！待ってくださり、ありがとうございます！ (2018年1月11日 20時) (レス) id: 0f1b901e31 (このIDを非表示/違反報告)
麗奈(プロフ) - 忙しいとは思いますが更新頑張ってください！待ってます!!!!!! (2017年10月23日 13時) (レス) id: 74c830a39c (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - 美月さん» コメありがとうございます！もっとキュンキュンしてもらえるよう日々精進していくのでこれからもよろしくお願いします！ (2017年4月6日 13時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
瑠璃(プロフ) - シホさん» コメありがとうございます！春から更新する時間が上手く取れなくなると思いますが私なりに頑張ります！これからもよろしくお願いします。 (2017年4月6日 13時) (レス) id: 578acd86f7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：瑠璃 | 作成日時：2017年3月23日 12時
