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返事をしようとするけれど
体が思うように動いてくれなくて、
「次で降りるよ」
そういって私の手を取ってくれたのは、
あの日ベビーカーのお手伝いをしていた彼だった。
「これ、飲みな」
『あ、ありがとうございます…』
ホームのベンチに座り、彼からお茶を受け取った。
「ごめんね、ここの自販機お茶しかなく」
『…そんな、！
わざわざすみません、』
ていうか、
いつもは遠くからしか見てなかったけど、
この人すごくお顔が整っている。
すべてのパーツが、なんていうか、綺麗。
その時ちょうどタイミングよく電車が来たので、立ち上がろうとしたら腕を掴まれた。
「なにしてんの。
今日はもう学校休むんだよ」
『…え、！
そんなことしたら、勉強できません』
「こんな体なのに？」
『大丈夫です、
もう治りましたから』
「……顔、まだ青いよ」
『………』
「無茶しないで。
ね、？」
『ほ、本当にもう、へいき』
「嘘つかないで」
じっと、彼が私見た。
その目はビー玉みたいにキラキラしていて、
心を見透かされそうで、少し恐怖を覚えた。
『別に嘘なんか、』
「人に頼るのが苦手なんでしょ、」
『…は、』
「友達がいないんだよね」
『…あの、
初対面で失礼じゃ、ないですか』
「なに、ちがうの？」
『…ち、がいます』
「嘘がつけません、
ってこの顔に書いてあるけど」
なんなの、この人。
どうして平気で人の心にズカズカ踏み込んでくるの。
「過去になにがあったかなんて、
無理には聞かないけどさ」
『……』
「自分に素直になったほうがいいよ」
『…なに、突然』
「俺と友達になりたいんでしょ？」
『……………はぁぁ、？！』
「え、だって電車でずっと
俺のこと見てたじゃん、だから」
『え、いや、
そういうことでは…、』
「……じゃあなに？、」
絶対に決めたことだからって自分に言い聞かせて、ずっと嘘をついていたことになるけれど、
本当は、私ずっと
誰かと仲良くしたくて、気軽に何かを話したくて、
��友達��っていう存在が、ずっとほしかった。
『……………Aって、いいます、』
「あれ、やっぱそうじゃん！
俺はホソクだよ」
友達って、
誰かの話すって、
こんなに温かいんだ。
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波奈(はな)(プロフ) - KBさん» KB様、コメントしていただきありがとうございます。私には勿体無いほど嬉しいお言葉でとても恐縮です。また好きだと言っていただけるような作品づくりを心がけていきたいと思います。ありがとうございます。 (2021年12月23日 20時) (
レス) id: fc68876c96 (このIDを非表示/違反報告)
KB - 嘘って悲しさだったり、切なさだったり、優しさだったり…みんなが幸せになれるわけではないんだなぁと思いました。素敵なお話ありがとうございます！波奈さんのお話とラスト、サイドストーリーが本当に大好きです！ (2021年12月22日 21時) (レス) @page18 id: 5f0961fe40 (このIDを非表示/違反報告)
秋良(プロフ) - 夜分にすいません。お互いの状況、感情がわかるサイドストーリーいいです。切ないけれどスッとお話が頭に入ってきます。波奈様の書く物語が大好きです。いつもありがとうございます。 (2021年5月11日 3時) (レス) id: 182bc41aa4 (このIDを非表示/違反報告)
波奈(はな)(プロフ) - 秋良さん» 秋良様、コメントありがとうございます。話数が少ないために話の内容などはちゃめちゃな部分もありましたが（汗）また喜んでいただけるように、更新頑張ってまいります。 (2021年5月1日 20時) (レス) id: fc68876c96 (このIDを非表示/違反報告)
秋良(プロフ) - 私のコメント支離滅裂でした。ジミンの話に泣いてしまいましたが、1番好きな話はユンギの話です。 (2021年4月26日 1時) (レス) id: 182bc41aa4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：波奈 | 作成日時：2021年4月18日 14時
