監視 ページ22
文句を唱えつつついさっき出たばかりのドアに入ろうとした瞬間、気配を感じた。
…見られてる。
この感じ、メンバーじゃない。
睨みや憎悪の視線なんかじゃない、感じるそれはただ私を「監視」している。
…タチわりい。
メンバーのサセンか何かだろう。
そっとしておくのも癪なのでいっそ追い払ってしまおうか
こういうのは少し話しかければきっと逃げていくだろう。
そう思い、視線を感じる方向を向いた。
『こんにちは。良い天気ですね』
まあ、無難にこれで。
その方向にいたのは、10〜20代前半くらいの若い女だった。
いや、平日の早朝から何見張ってるん…
「え…？目が悪いの？今日は曇りよ」
衝撃の事実。…無難にこれで。とかカッコつけてた3秒前の自分を殴り飛ばしたい。空を見上げるとバッチリ曇り。
『…ああ、本当だ。』
「っああ、そんな事よりオッパ！！私オッパのペンなの！」
衝撃の事実その2！！サセン(仮)、私のペン！？
『え、俺！？なんで？』
私一応非公開のはず…
「なんでってそれは…オッパって顔がかっこいいし、身長だって私の理想だし、何よりこうして話してみて優しいし…！」
ちょっとキュンときた。しんどい。
『ありがとう…っていや、そうじゃなくて…きっかけというか…』
「きっかけ？
ああ、私もともとバンタンが好きで追いかけてたの。そしたらある日、偶然事務所から出てくるオッパにすれ違って。もうその時一瞬で好きになっちゃって。その日から名前もしらないオッパの事追ってるの。
それはそうと前はマネージャーさんと一緒にいることが多かったけど最近オッパってバンタンと一緒にいるよね。聞いたよ、
新メンバーなんでしょ？バンタンの。」
…！
待って待って怖い怖い
何がってこの女がなんの罪悪感も感じてないのか平然と追いかけてること暴露したことだ。
勿論勘づかれてる事も怖いけど
…考えろ、オタク代表パクA
今、私だったらなんと言ったら納得する？
『それは事務所から許可が降りてなくて言えないんだ。…今君が知ってることは君と俺だけのヒ、ミ、ツ！』
…いや、自分きしょ。
言ってて鳥肌たったわ。
無い頭使って咄嗟に絞り出した結果これだった
一昔前の青春ドラマのヒロインしか言わねえよこんなセリフいい加減にしろ(ノリツッコミ)
「ヴッ…しんど…推しがしんどい…うん、オッパ、わかったよ…！」
通じるんか…！いやたしかに自分でやるときしょいけど推しに言われたら死ぬなこれ…
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ななば(プロフ) - 小説の内容、書き方全てが私好みです。作者様，お忙しいと思いますが続きのほど，楽しみにしています。 (2021年2月16日 10時) (
レス) id: 123ad73358 (このIDを非表示/違反報告)
カナ(プロフ) - すごく面白いので、続きを作ってくださるとうれしいです!!!!お願いします！！！！！！ (2021年1月6日 17時) (レス) id: 7398bce3e2 (このIDを非表示/違反報告)
コトハ - 続きが気になる…！！ (2020年12月26日 14時) (レス) id: 03fa87109a (このIDを非表示/違反報告)
LaLa(プロフ) - この話めっちゃ面白いです！続きが気になります。更新まってます (2020年5月22日 8時) (レス) id: 753ee3afdd (このIDを非表示/違反報告)
かむたん - 続きが気になります…… (2020年1月10日 15時) (レス) id: d90aae6f87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：れく猿 | 作成日時：2018年5月10日 23時
