【歌い手】人生とはゲームである(5週目) (ページ39)

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｢桜ちゃんのおかげで予定通りにアップデート出来て良かった
このゲームの最終章が遅れるのなんかやだからね｣

｢いえ、私は文字打っただけなので
でもあの量美桜さんは1人でしてたんですね｣

と自分の打った文字量を思い出し苦笑いする桜
やばいでしょと玲奈が言う

｢今までゲームで読んでましたけど
ニュアンスだったり口調だったりとか軽く読んでたところがあんなに大変だったなんて｣

｢それにゲームになると声がつくからちゃんと読む人って案外そんなにいないんだよね
イラストに目がいったりしがちだからさ

それにゲームにおいて画面上にあってもなくても全部大変で決して簡単ではないんだけどね
面白かったとかどうなるの？とか
楽しみにしてくれる人がいて、まぁその逆もいるけど

そういう人達の声もあってゲームは続きが描かれる
うちはそう思うんだよね｣

｢玲奈さんってたまにいい事言いますね｣

｢え、たまに？｣

と少し落ち込む玲奈にクスッと笑って冗談だと言う桜
玲奈はこのやろーと笑いながら桜の頭をわしゃわしゃと乱暴に撫でる

｢そう言えば私前から思ってたんですけど
フルーツの作るゲームって人気じゃないですか
それなのになんで未だに会社みたいにしないんですか？｣

｢会社みたいって
それは企業って感じ？｣

｢はい、だって皆さんの作るゲーム課金とかもないですし
1個のゲームに集中してイベントとかはほとんどない
ならゲーム会社のようにそのゲームに少人数でも専用の人をつけた方がいいんじゃないかなって｣

｢それは今進めようとしててね
ちょうどそのての話とか新しいゲームの事とか明日発表しようと思ってたんだ
タイムリーだねー｣

｢明日の放送ってそれだったんですね｣

｢うん、だから楽しみにしといてね｣

といたずらっ子のように笑う玲奈にはいと嬉しそうに答える桜

｢それじゃぁうちは仕事してくるね
あとAに録音は程々にして寝なよって伝えておいて｣

｢はい、わかりました｣

と言って玲奈は自分の部屋に桜は某音質のある2階に向かう

｢(推しの録音を間近で見れるなんて
幸せすぎる)｣

とニヤける顔を抑えながら階段を登る
防音室の前に立ち少し中を覗く

｢(後ろ姿やばぁ！
ライブでしか見れない歌ってる姿
写真撮りたい)｣

なんて思ってポケットからスマホをだして写真を撮る桜
防音室の中にいるAは全然気づかず録音を続けている

｢ど、どうやって入ろう｣