【歌い手】人生とはゲームである(5週目) (ページ36)

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｢おじゃましまーす｣

と言う桜の声
貰っていた合鍵を使って家に入り中に進んでいる

｢あれ？桜ちゃんも呼ばれたの？｣

と言うのはお昼ご飯のおにぎりを食べている由梨
居ないはずの由梨に驚く桜

｢由梨さん
今日仕事は？｣

｢今日は夜勤だからまだ大丈夫｣

｢相変わらず忙しそうですね｣

と苦笑いして言う桜にそういう仕事だから仕方ないと笑って応える由梨

｢Aさん達は？｣

｢2人とも寝てるよ
玲奈にゆーりーてつだってー！って言われて来たらソファで寝てるからとりあえず部屋に運んだんだけど
桜ちゃんも呼ばれたの？｣

｢私は一昨日から遊ぼうって約束してて｣

｢そうだったんだ｣

と話をしているとAの部屋のドアが勢いよく開く
驚いて音の鳴った方を見る2人
そこにはタブレットを手に焦った様子のAが立っている

『ごめん、玲奈
いつの間にか寝ちゃ…………あれ？』

｢ほんと2人ともソファで寝てたからびっくりしたんだからね｣

と言われすいませんと頭を下げるA
それで？と由梨に聞かれてはてなマークを浮かべる

｢だからこんなになるまで寝てないなんて何してたの？｣

『えっと……それは……』

と目が泳ぐA
そんな時に玲奈の部屋のドアが開く

｢あ！由梨！｣

と由梨が居ることに気づいて真っ先に抱きつきに行く玲奈
由梨ははいはいと玲奈の頭を撫でる

｢それで？何してたの？｣

｢美桜がやってた分の仕事もしててもう死にそう｣

『(言ってよかったんだ)』

｢なるほどね
でもさすがにシナリオを考えてる訳じゃないでしょ？｣

｢まぁそうなんだけどね
それと文字の打ち込みとおかしい所がないかのチェックもしてくれてて｣

『それで結構僕ら自分達の仕事が楽になってて
文字打ちはたまにしてましたけどガッツリしたことはなくて』

｢うちはその状態で送られてるから文字打ちなんてしたことないし
声聞いてタイミング合わせて動かしたりしてただけだからもうやばい｣

『要するに仕事が増えて鬼畜モードなんですよ
美桜は帰ってこないし
ミス増えちゃったしでやばいんですよ』

とソファに座り言う2人に由梨と桜は顔を見合わせる

｢それなら私やりますよ
文字打ち得意ですし
絵も書けないですし玲奈さんみたいにプログラミングできないですけど手伝いたいですし｣

｢ほんと！？｣
『いいの！？』

と桜の方を見て言う2人
その勢いにびっくりしたがすぐにはいと笑顔で言う桜
由梨も笑顔で見ていた