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83話 ページ42

「おや、ようやく帰ってきたのかいって
服どうしたんだい?」

『あー攘夷浪士に襲われましてね
全くこんな休日に刀に銃を使うなんて
とんだ厄日ですよ』

と言いながらAはカウンターの席に座る

「ほんと総長ってのも大変ねぇ」

『確かに大変ですけど
あの人たちにやらせてもらってる立場ですから
僕は何も言えないですよ』

「そうかい」

『聞かないんですね』

「まぁね
それとも聞いて欲しいのかい?」

『いいえ
聞いてくれないでいると助かりますかね
昔の話をするのは苦手ですから』

そう目の下にある傷を触りながらそう言うA
お登勢は何かを察したのかお酒をだしてAの前に持っていく

「ほら今日は沢山飲みな」

『ありがとうございますお登勢さん
そういや銀時は?』

「あーそれならどっか行ったよ
多分夜には帰ってくるさ」

『そうですか』

と少ししゅんとしているA
出されたお酒をちまちまと飲んでいる
それを見ているお登勢は少し羨ましそうに見ている







『きいてくらはいよー!』

「あんた流石に飲みすぎじゃないかい?」

『れんれんまらまらいけまふよ
(全然まだまだいけますよ)』

「ほら水飲んで銀時に送ってもらいな」

とお酒をAからとり水を持たせる
それに不服そうにするが銀時というワードにテンションがあがるA

『おとせさん女だからって理由で嫌なこととか無かったですか?』

とちょっと酔いが覚めてきたのか呂律が回るようになってきたAが弱々しくそう聞く

「そりゃあったさ
そう言うあんたはって聞かなくても分かるか」

『今日も言われました
女のくせにって
攘夷志士の時だって女のくせに偉そうとか
銀時達となんで肩並べて戦ってるんだとか
僕だって…』

話している途中で寝てしまうA
うっすらと涙が頬をつたう

「盗み聞きとは
そろそろ出てきたらどうだい?」

と言うお登勢の声に扉が開く
そこには心配して来たカズと帰ってきた銀時がいた

「盗み聞きするつもりはなかったんです
すいません」

「そうかい
そんなことより銀時この子連れて帰ってやんな」

「お、おう
Aお前ん家に帰るぞ」

『ぎんとき?』

「愛しの銀さんだぞ」

と冗談交じりに言う銀時
それに笑顔で銀時だ!と喜ぶA
カズはムスッとしてみている

『カズもどうしたの?』

「女中さんからAさんのこと迎えに行ってあげてって言われまして
ほら帰りますよ」

と銀時におぶってもらいAはお登勢にお礼をして帰って言った

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2018年7月24日 17時

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