36話 ページ38
『(リードブロックであんなに早いなんて
鉄壁怖いな)』
なんて思いながら目の前の試合を嫌そうに見るA
『(あんなにどしゃんと止められてたらそりゃ嫌になるな
あれを徹底的にやられたのか)』
なんて考えてるうちに日向と影山の変人速攻が決まり会場がわっと盛り上がる
相手は戸惑い観客はすごっと声を出す
『(あれでコントロールできたら100点満点なんだけど
まぁサーブもレシーブもまだまだだなー)』
そこから点数を取って取られてで点数差は埋まらずまた日向が前衛にやってくる
『(うわーまじ敵に回したくないわ)』
と乱れてからの変人速攻に嫌な顔をするA
『(みんな日向を止めようとするだろうな
急にあんな速攻見せられて日向さえ止めればってなるだろうし)』
なんて思いながらタイムの時間を座って過ごす
タイムが終わり立ち上がるとお!Aちゃんという聞き覚えのある声に振り向く
『2回戦始まったばっかですよ
それより遅かったですね』
「珍しくお客が来てて」
『(珍しく?)』
と思うがそうだったんですねと言って目の前の試合に目を移す
左側からは烏野の女子バレー部の部員が2回戦を見てくる
『(女子バレー部
もしかしたら入ってたかもしれないのか)』
と思いながらチラッと見るA
日向と影山の変人速攻に驚いている
「え、何今の」
「速攻?」
「あれって1年生だよね」
「あの小さい子すごく飛ばなかった?」
『(私は日向みたいに高く飛べない
私は西谷先輩みたいにレシーブが上手くない
………って今は自分の無力差を思い知るんじゃなくて!!!!
目の前の試合見ないと!!!!)』
と頭をブンブンと振るAに町内会の2人はどうしたんだ?と顔を見合わせる
それに気づいた女子バレー部の1人がAを見てえ?と声を出す
「あの子って北川第一の子だよね」
「ほんとだ
てっきり新山女子に行くんだと思ってた」
「でもあの子最後の試合で怪我したらしいからもうバレーできなくなったんじゃない?」
『(気を使って小声で話してくれてるんだろうけど
全部聞こえてる
目の前の試合が頭に入んない
町内会の人達は盛り上がってるし
温度差えぐいって)』
と町内会の人達と話しながらそんな事を考えるA
そんなことより試合見よと言う道宮の声でAの話が終わりAはほっと安心する
『(これで試合に集中できる
多分あの人キャプテンなんだろうな
澤村先輩と似たようなものを感じる)』
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作者名:唯 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2021年2月1日 22時