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30話 ページ32

「今日の試合凄かったね!こうバーン!って感じでさ」

『そーだねー』

と楽しそうに話をする紗彩に棒読みで返すA

「お嬢さん方元気だね」

と暇そうにしている黒尾が2人に話しかける

『まぁ目の前であんな試合見せられたら元気にもなりますよ
それにこの子は影響されやすいので』

と警戒してそう言うA
黒尾は面白そうに見ている

「A?なんでそんなに威嚇してるの?
この人のブロック凄かったから?」

『はぁ、初対面にはもっと警戒した方がいいよ』

「でもA前にバレーしてる人に悪い人居ないって言ってたじゃん」

『確かに言ったけどこれとそれは別だよ
音駒の主将さんだからいいけど変質者だったらどうするの?』

「なんかそれ俺に失礼じゃね?」

と苦笑いして言う黒尾にそうだそうだと言う紗彩
はぁとため息をつく

『まぁ初対面で得体がしれないし
何考えてるかわかんないですし』

「酷い言いようだね、烏田さん」

と月島が間に入ってくる
そうかな?なんて考えていると犬岡と日向が擬音語だらけの会話をしているのが聞こえてくる

「A、あれ何話してるの?」

『紗彩が分かんないなら多分ここにいる誰もわかんないよ
同じ擬音タイプなのに』

「え、私あんななの?」

『うん、テンションあがるとあんなんだよ
ほら人の振り見て我が振り直せだよ
冷静にね』

と言われはーいとしゅんとしてそう言う紗彩
Aはさすがに言いすぎたかと申し訳なさそうに紗彩の頭を撫でる
それに紗彩も嬉しそうにしている

「(完全に飼い主と犬だ)」

なんて思われていることも知らずそろそろ出ろと言う声に全員体育館から出ていく

「あ、紗彩ちゃん今日はありがとうね
それと合宿中も色々助かったよ」

「喜んでもらえて良かったです!
いつでも暇人なんでまた何かあれば呼んでくださいね!」

『ても他の部活でも助っ人頼まれてんでしょ?』

と言うAにあ、そうだったと苦笑いをして言う紗彩
それに清水とAは笑顔になる
そしてその清水の笑顔にやられているのがいつもより1人増え余計うるさくなる

『1人増えてる』

「清水さんすご!」

とAと紗彩がキラキラして目で言う
その間も音駒と烏野お互い言いたいことを言っている

「みんなやる気になってるわね」

『確かに、ライバルの存在ってやつですかね?』

「なにそれ!めっちゃかっこいい!」

と話しているうちに音駒との挨拶も済み
音駒は別れの言葉を言いながら帰って行った

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2021年2月1日 22時

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