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18話 ページ20

「なんでそんな自信なさげに言うんだ?」

「エースとか守護神とかと比べてなんかパッとしないって言うか」

「呼び方なんて関係ねぇだろ
お前の囮のおかげで誰のスパイクが決まるなら
お前のポジションだって重要さは変わんねぇ」

と言う西谷に日向ははいと小さく返事をする
そしてその日向の後ろにいた影山はうんうんと首を縦に降っている

『(ほんと西谷先輩守護神ってだけあって頼もしいな)』

なんて西谷を見ながらそう思うA

「っていうか烏田
お前なんであんなにバレー上手いのにバレー部入ってないんだ?」

とAを指さしそう言う西谷
それに大丈夫か?とハラハラしてみている3年と2年

「確かにAエースだったんだよな!
バンバン打ってたんだろ?」

『そんなの単純ですよ
私がトスを呼べなくなっただけです』

「お前も壁にどしゃっとやられたのか?」

『(お前も?)
私はブロックに捕まったくらいで落ち込むような人間じゃないので
それに破れない壁なんてないです』

と言い切るAに強いなと呟く3年の2人
それじゃぁなんで?と詮索しようとする日向と西谷

『そんなことより時間やばいですよ
早く片付けしちゃいましょ』

と話を笑ってずらすA
それにあ、やべと焦って片付けをする





「Aはなんでバレー始めたの?
やっぱりテレビで見たとか?」

と帰りに西谷に貰ったアイスの2本目を食べながらそんなことを聞く日向
Aはまだ1本目を食べている

『成り行きだよ
おじいちゃんが名将でね』

「名将ってAのおじいちゃん凄いやつなんだな!」

『うん、自慢のおじいちゃんだよ』

と前を向くA
1本目を食べ終え2本目を開ける

『それに烏野に来たのもおじいちゃんが愛着湧いてたからどんな所なんだろって思ったからでさ
それじゃぁ私こっちなんで』

とアイスを食べながら1人バス停に歩いていくA
そんな彼女の後ろ姿を見てまた歩きだす日向達

「ていうか日向
烏田によく聞けたね
なんかタブーって感じだったろうに」

と日向を見ながら菅原がそう言う
聞いた本人はピンときてなさそうにアイスの棒をかじっている

「んーだってAバレー好きだし上手いのに
なんか……なんか……」

「まぁ分からんでもないが」

と苦笑いする菅原だった

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作者名: | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php  
作成日時:2021年2月1日 22時

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