11話 ページ13
『(このまま逃げ切れ)』
と言うAの願いは叶わず金田一がアタックを決める
そして笛の音が鳴り国見と及川が入れ替わる
『(うげ、これはやばい
どっちを狙うんだ?月島くん?日向?)』
と少し前のめりになり試合を見るA
相変わらずのサーブにAは若干引く
「じゃ、もう一本」
とまた同じコースでサーブを打つ
それに澤村とAはアイコンタクトを取り首を縦に動かす
「おっあと1点で同点だね」
「おい!こら大王様!
俺も狙え!取ってやる!」
『(大王様?)』
「みっともないから喚くな!」
「なんだと!?
……バレーボールっつーのはな!
ネットのこっち側にいる全員もれなく味方なんだぞ!」
と田中に言われた事をそのまま月島に言う日向
Aはまだ大王様ってどっから来たんだ?と考えている
その間澤村が指示を出している
「よし、こい!」
と気合いを入れまた来るサーブに力を入れる
「あんな端っこにいるのにピンポイントで」
「でもコントロール重視の分威力は弱い」
『(ほんと気持ち悪いくらいに上手いな)』
「お!取った!ナイス!」
『だけど向こうのチャンスボールですね』
と見ているが日向が見事ワンタッチをし烏野はカウンターを狙う
『(はやい!)』
そして日向の打ったボールは及川の近くに凄いスピードで落ちていく
「すっごい
さっき烏田さんが興奮してたのわかる気がします」
「あぁ、そっか先生も日向と影山の攻撃見るの今日が初ですもんね
凄いでしょ?凄いっつーか怖いっつーか」
『ほんと男子じゃなくて良かったって思いますよ』
と苦笑いでそう言うA
整列が終わったのか先生の周りにメンバーが集まり先生の話がはじまる
「それで、烏田さん
あなたももしまだバレーが好きならマネージャーしませんか?」
と急に話が振られAはビックリする
『はい!』
と笑顔で応えるAに先生はほっと一安心する
日向はやった!!!と喜び田中とハイタッチをしている
『(それにおじいちゃんもきっといつか帰ってくるし
その時弱かったら……いや、何も考えないでいよう)』
「A?どうかした?」
『あーいや、なんでもない』
「そうか?」
『うんうん
ただ私が部活したら紗彩が寂しがるなーなんて』
「確かに2人いつも一緒だもんな!」
『親友だからね』
と照れながら笑った
158人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:唯 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時:2021年2月1日 22時