54話 ページ19
｢おはよう！A
朝ごはん奢るよ｣
『おはよ！え、まじ！？
ありがと！！』
｢Aかばん持とか？｣
『そんな重くないから大丈夫だよ』
｢A喉乾いてない？
お茶買ってくるで｣
『ありがとう』
｢A！演劇部の裏方で疲れたやろ？
マッサージしよか？｣
『今日何もしてないからマッサージ渉先輩にしてあげて
あの人の方がもの運んで疲れてるだろうし』
『って言う事があってさ
私明に嫌われた？
用済みだから最後に優しくって事！？』
と昨日あったことを話すA
相当落ち込んでおりそらるとまふまふ以外は気を使って気にしないようにいつも通りでいてくれる
｢へぇー
それでここに逃げてきたと｣
『だって用済みって事なら軽音部の人には話せないし
うらたさんがいるから演劇部も話せないし
頼れるの彼方さんしか居ないんだもん！』
｢はいはい
そうかそうか
(坂田完全に空回りしてんな)｣
｢とりあえず紅茶飲んで落ち着きな｣
『ありがとうございます』
｢これ完全に坂田の空回りですよね
急に何を思ったのか｣
｢お前はとりあえず坂田のとこ行ってくれ
Aは俺がここに留めとくから終わったら連絡くれ｣
｢はい、分かりました｣
とちびちびと飲んでいるA
まふまふは部室を出てから急いで坂田の所に向かう
｢それで？何か心当たりはあるのか？｣
『………夏休み最後の日から少し様子がおかしいなって
あ、もしかしてエルナの事好きなのに私がいたから邪魔って思ってたのかな』
｢(こいつ流石に鈍すぎるだろ)｣
『でもなんかやだな』
｢やだってなにがだ？｣
『だってもし明に彼女できちゃったら遊べなくなるし
なにより私にとってこの学校でできた初めての友達だし
取られたみたいでなんかやだ』
｢少女漫画かよ｣
『え？』
｢ごめん、なんでもない
お前とりあえず坂田に話してこい
嫌なら死んでも傍から離れるなよ｣
とスマホでまふまふから話し終わったという連絡を見てそう言うそらる
『彼方さんってそんなくさいセリフ言うんだ』
と言うAにイラッとしたそらるは早く行けとドアを指さす
はーいと言って部室から出ていくA
そらるはまふまふに坂田のとこにやったとだけ送ってだらーっとする
｢頑張れよ、A｣
｢そらーるさーん！
聞いてくださいよ！｣
と入れ違い出やってきたまふまふがばんと扉を開ける
｢うるさ｣
｢坂田Aをおとそうと思ったみたいで｣
｢それでか
あいつらほんと少女漫画だな｣
｢ですね｣
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作者名：唯 | 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/my.php
作成日時：2019年1月7日 0時
