〝異常〟だなんて言わせない。【絶対零度】 (ページ12)

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11＿悲劇の幕開けページ12

窓から見える景色は変わらない。
街を行く人々が居て、空には鳥が飛んでいる。
なにも変わらない日常。でも、

A「嫌な予感がする」

Aは知らない。
たった今、直樹が3Dプリンター銃を片手に父親の会社に向かっていること、
止められていれば良かったと後悔することになるのも。

A「散歩にでも行こうかな」

ふらりと外に出たとき、ある人物がいた。

南「柏木Aさん」

資料科の南。山内たちの仲間だ。

A「何ですか……」

南「あのね、よく聞いて、岡崎くんが＿」

その先はうまく聞き取れなかった。
頭がいっぱいで、瞬きすらできなかった。

A「直樹、直樹っ」

南「大丈夫。落ち着いて。また彼と話をしてほしいんだ。彼を鎮められるのは君しかいないから。ね？」

鎮める？
Aは瞬時に悟った。
直樹はとても大きなことを成し遂げようとしている。それも良いことではない、悪いこと。
もし警察に捕まったら？引き離されたら一人になってしまう。

直樹を助けなくちゃ。

A「やだ………………」

南「Aちゃん?!」

話の途中だというのにAは走り出した。
直樹が大事を起こすというのなら、それは人が集まる場所。そんなの一つしか心当たりがない。
南を置いて直樹のもとへ駆けていった。。

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