125 ページ8
白鳥沢と別れたあと、夏祭りに偶然来ていた田中先輩たちに会ってチョコバナナを奢ってもらった。
縁「じゃあ、すみません俺たちはここで」
田「何言ってんだよ縁下!花火も一緒に見よーぜ!」
縁「お前が何言ってんだ!」
菅「いや気にしすぎんなよ縁下、Aに奢ってくれてありがとな」
縁「じゃあ、また明日部活で」
菅「おう、またな」
『ありがとうございました〜!』
縁「おいお前ら早く行くぞ!!」
西「そりゃねえよ力!」
田「俺らも女子と花火みたいー!!!」
菅「相変わらず騒がしいなあいつらは」
『賑やかだねぇ』
菅「じゃあいつもの場所行くか、そろそろ花火の時間だ」
『うん!』
考支くんはそう言ってパッと手を差し出してくれた。躊躇うことなくその手を握る。
しばらくすると毎年見ている穴場にたどり着いた。
するとタイミングよく花火が始まった。
『綺麗だね……』
思わずこぼれた言葉は、花火の音できっと聞こえてなかったはずなのに、考支くんはタイミングよく私の頭を撫でた。
思わず考支くんの方を見ると、花火色に照らされた考支くんが優しく微笑んだ。
『今日はありがとう、考支くん!すっごく楽しかった!!』
「俺の方こそありがとう。超元気もらった!これで部活も勉強も頑張れるよ」
『それなら良かった!でも考支くん無理しすぎないでね』
「ははっ、ありがとう。明日帰るんだろ?」
『……うん』
「そんな泣きそうな顔すんなよ〜!」
『う〜……』
「次会うときは全国の会場かな」
『うん……!』
「絶対勝てよ」
『うん!考支くんも!』
「もちろん、任せとけ!」
『何かあったらすぐに電話してね!私なんでも話聞くし!』
「俺もだよ、Aもあんま無理すんなよ」
『うん、それじゃあ……』
ばいばいと手を振った時、考支くんに腕をひかれた。
『こ、考支くん……?』
「いつもありがとな、A」
『私こそ……』
考支くんは私の肩に顔を埋めてぎゅっとしばらく離れないでいたけど。
「よし、充電完了!!」
『ふふっ、なにそれ』
「これで俺は何があっても大丈夫だ」
『あはは、私最強すぎない?』
「最強だよ、俺にとっては」
バレーしてる時以外で、久しぶりに見る真剣な顔で考支くんは言った。
「俺はAが大好きだからな!」
いつもの言葉、だけど、いつもより嬉しく眩しく感じたのはなんでだろう。
246人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
空 - 突然ですがオチは誰ですか?突然本当に聞いてすみません。最初はスガさんかなと思っていたけど、黒尾さんが出てくるのであれ?オチはスガさんではなく、黒尾さんなのかな?と思う事があります教えてください❗ (3月25日 22時) (レス) @page5 id: 139b425bec (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - はじめまして!スガさん推しで読ませて頂いていたのですが、黒尾さんルートっぽくなってた所両方のルートを書いていただけると知り嬉しすぎてコメントさせて頂きました!私生活もあると思いますので、無理のない更新をお待ちしてます。ありがとうございました! (3月14日 23時) (レス) @page9 id: 6e78faddc2 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - ういさん» わあああああ、申し訳ないです!すぐにだします!!! (2月23日 6時) (レス) id: 1645ee8365 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 133話と134話が抜けちゃってます💦お気づきの際に公開して頂けましたら幸いです🍀 (2月23日 1時) (レス) id: 916379ed94 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:さよ | 作成日時:2023年3月8日 18時