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白布side
部活の帰りに、ちょうど近くであっているお祭りに行こうという話になって、ぼんやりついていくと、去年試合会場で居合わせた女子と遭遇した。
正確には、見つけたのは天童さんだったけど。
『上手いとか、目立つとか、綺麗とか、セッターに必要なんですかね…
あ、上手いのは必要か。
でもそんなの関係なく、スパイカーがうちやすいと思えるトスならどんなトスもすごいと思います。それで、そんなトスができるセッターがかっこいいなって思います!』
去年少し話した時に彼女はそう言った。
それがなんでだか、今も頭の片隅に残っている。
だから、試合に行った時何となく探したりしてたのに、烏野の中に彼女の姿を見た事はなかった。
少し落ち込んで、頭を軽く振る。
よく知りもしない女子に頭悩ませる暇は俺にはないだろ。バレーに集中しろ。
いつもそう言い聞かせて、再会は諦めかけていたのに。
そんな大きくもないこの祭りで会えるなんて。
しかも、俺が正セッターになったの聞いても反応薄いし。
約束、忘れられてんだな。
そう思ったけれど、彼女は約束を思い出した。
でも、菅原……さんて人の参考にするためだと知って、なんか、気に食わなくなって。
そしたら天童さんすっげえ余計なこと言ってくるし……めんどくせぇ。
とりあえず、なんでかは自分でも分からないけれど、また会えたらいいなとうっすら思ったのは確かで。
気づいたら連絡先を聞いていた。
素直にロックだけ解除してスマホを渡す彼女に少し心配になるけど。
これで、また会える。
そう思ったら少し嬉しくて、じゃあな、とそっけなく踵を返した。
その瞬間後ろで、あいつが、Aが、春高に行くのは烏野だと叫んだ。相変わらず強気で少し笑ってしまう。
菅原、さんが「負けねぇよ」と言っているのを聞いて思わずふりかえった。
Aと目が合う。
なんでだか、それだけでこみ上げるものがあった。
五「あー!やっと見つけました!白布さん!」
白「は?」
瀬「ったくどこいってたんだよ、若利も!覚も!」
牛「すまない。烏野のセッターと話していた」
瀬「ん、賢二郎、お前なんかいいことあったのか?」
白「え?」
五「ほんとだ、いつもより優しい顔してますね!」
白「それは普段が怖いってことが言いたいのか?」
五「いえっ!!!!全くそうでは!」
瀬「でもほんとに楽しそうな顔してんぞ」
白「……気のせいじゃないですか」
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空 - 突然ですがオチは誰ですか?突然本当に聞いてすみません。最初はスガさんかなと思っていたけど、黒尾さんが出てくるのであれ?オチはスガさんではなく、黒尾さんなのかな?と思う事があります教えてください❗ (3月25日 22時) (レス) @page5 id: 139b425bec (このIDを非表示/違反報告)
なな(プロフ) - はじめまして!スガさん推しで読ませて頂いていたのですが、黒尾さんルートっぽくなってた所両方のルートを書いていただけると知り嬉しすぎてコメントさせて頂きました!私生活もあると思いますので、無理のない更新をお待ちしてます。ありがとうございました! (3月14日 23時) (レス) @page9 id: 6e78faddc2 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - ういさん» わあああああ、申し訳ないです!すぐにだします!!! (2月23日 6時) (レス) id: 1645ee8365 (このIDを非表示/違反報告)
うい(プロフ) - 133話と134話が抜けちゃってます💦お気づきの際に公開して頂けましたら幸いです🍀 (2月23日 1時) (レス) id: 916379ed94 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:さよ | 作成日時:2023年3月8日 18時