音駒のマネは菅原さんの幼なじみ No.4

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烏野が予選を勝ち抜き、ついに宿敵の青葉城西高校に勝利したその日の部活後。


『猫又先生。ご相談があるのですが、今ちょっとお時間よろしいですか……』


猫「ちょうど、私もAに話がある」


黒「？」


猫「少し場所を移動しようか」


そう言われて体育館から出たところで、猫又先生は静かにこちらへ向き直った。


猫「Aの相談から聞こうか？」


『はい……あの、すごい勝手なことを言っているのは分かっているのですが、どうしても明日の烏野と白鳥沢の試合を見に行きたいのです！

こちらも全国予選前なのは分かっているのですが……。

もし、万が一、明日烏野が負けるようなことがあれば、3年生の最後の試合に……！』


猫「私の話もちょうどそのことだよ」


『うっ……』


猫「明日は全国予選前最後の自主調整日。

つまり自主練だから、Aにはそれに参加せず仙台市体育館で宮城県予選決勝の試合を録画してきて欲しくてね」


『……え？』


猫「どちらが勝っても私たちには有益な情報だからな。頼めるかい？」


『いいんですか……？？』


猫又先生はにっこり笑ったまま頷いてくれた。


『ありがとうございます！！！！』


私は今年1番の大声でお礼を言って頭を下げた。


黒「A、烏野の応援行くのか？明日」


『はい！音駒の偵察という名目で行ってきてもいいと猫又先生がおっしゃってくださって……！』


黒「……そか。よかったな、気をつけて」


『はい！』






烏野応援団とは違う方へ行き、ビデオをセッティングしてまもなく、試合が始まった。


明らかに牛島さんは、格がちがくて。

というか、白布さんほんとに正セッターじゃん……。



最初の方はみんな動きが固くて心配していたのだけれど。



菅「おちつけええええええ！自滅してる余裕ねーぞ？！何にビビってやがる？！テレビか？！浮かれてんじゃねぇぇぇぇ！！！」




という怒鳴り声によって、その緊張はとかれたように見えた。


テンション高い時の考支くん久しぶりだったなぁ……


でも日向たちの変人速攻とか、ノヤっさんのレシーブとか、月島くんのブロックと合わせたトータルディフェンスとか。

烏野も何とか食らいついていっていた。



そして、第1セットマッチポイントで、なんと、月島くんが牛島さんのスパイクを1人で止めた。

それを見て、夏合宿のなんてことない会話を思い出して、少し泣きそうになってしまった。

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