音駒のマネは菅原さんの幼なじみ No.4

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黒「……研磨には、少し申し訳ない気持ちもあるんだけど」


『え？』


黒「いやぁ、申し訳ないって言うか。

あいつちっちゃい頃は、練習きつかったあととか練習試合の後とかよく熱出してさ。

バレーの世界に引き込んじゃったのは俺だからちょっと責任を感じることもあるんですよ。

少しは楽しんで貰えたら俺も嬉しいんだけど、まぁ研磨はずっとあんな感じだからな〜」



『……』



初めて聞く黒尾さんの弱気とも取れる発言に少し驚いた。


でも、改めて考えるとそういう人だったな、とも思う。

色々な人の様子を見て観察して察して、リエーフくんとか研磨さんとかだけじゃなくて他校のツッキーまで面倒を見るような人だ。


きっと周りが思っている以上に、黒尾さんは色んなことを考えて色んな人に気を配っている。


そういうところ、何かちょっと考支くんに似てる。





黒「なーににこにこしてんの」


『ふぇっ！』


むにっと右頬を軽く引っ張られる。


『わはひ、ひほひほしへまひは？』


黒「うん、してた。……可愛かった」


『へっ……』


自分でもわかるほど、どんどん顔が熱くなるのを感じる。

多分私今真っ赤だ。



『いやっ、あの、色んな人のこと考えて気を配っててすごいなって思っただけで！その、変なことを考えたりはしてないです！！！』


黒「うん。わかってますよ、ありがとね」



『う……』


黒「これで全部揃ったと思うから、会計行こっか」


『はい……』




会計の方へ向かう黒尾さんの後ろをついて行きながらそっとつままれた右頬をに触れると、とても熱かった。













『黒尾さん私持ちますよ！』


黒「だめです〜。結構重いから任せて」


『私重いのも持てます！黒尾さんこそ部活で疲れてるのに……』


黒「僕は鍛えてるのであれくらいで疲れませーん」


『うっ……私も鍛えてます！！』


黒「ふ〜ん。へええ〜？」



『うぅ……』



黒「ははっ」





いつもは大人びているけれど、こうやって屈託なく笑う時は年相応というか、男子高校生だと感じる。



そんな笑顔が大好きだ。

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