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黒尾side








黒「浮力働いてるから微塵も重くないけど?」






『でも…』





黒「それに、このまま浜辺に戻ればちょうどいいでしょ」






『あ…!なるほど!』




Aも納得したところで、自分の体制を整えてから向こう側のリエーフたちに伝える。





黒「悪い!Aが水飲んじまったみたいだからちょっとあっちに戻ってくる!」






海「りょうかーい」





リ「え!大丈夫なんですか!」





黒「大丈夫そうだから心配すんな。一応戻るだけだから」






夜「しっかり休ませろよ!」





黒「うぃー」






そんな会話を交わしてから水中を進み始めた。





『背高いって…いいですね』





黒「ふっ、羨ましがるとこそこ?」






唐突に、でも心の底からのその言葉に笑いが込み上げてくる。




Aは身長が150cmもなくて、俺とは身長差が40cm弱あるから…



それすごくね…。





今更ながら40という数字に驚く。






そんなことを考えていたらだいぶ浅くなってきたな。






黒「ほい、ここからなら足つくでしょ?」







『ありがとうございます。すみません…』





まだ謝り続けるAに、俺もずっと感じていた罪悪感を晴らそうと思って言った。





黒「Aが無事で何よりです。……さっきはごめん。助けに行けなくって」






『さっき…?あぁ!』






黒「もし、赤葦たちがいなかったら…」






『もしかして…ずっと気にしてたんですか?』






黒「…もし、Aがいなくなったらって考えるだけで怖い。

もうAはとっても大切な存在になってるからな、チームにとっても。…俺にとっても」







『あ、ありがとうございます』






なんの意図もなく伝えた事実にAの頬が赤く染まるのが分かった。






え…照れてる?



スガくんに全く動揺しなかったのに…。






黒「そんな顔されたら…期待してしまうんですケド?」




『え…?』








黒「Aさ…」





その時、自分でも何を言おうとしてたかは分からない。





言いかけた瞬間に「抜け駆け禁止ですよ、黒尾さん」と赤葦に邪魔されてしまって続きを言うことはできなかった。






いや、邪魔されてよかったのかもな…

今は言うべきではないと本能が告げる。




春高も受験も迫ってきているのだ。

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雫@杏仁豆腐(プロフ) - わあ!とっても嬉しいです!!フォロー失礼しますね!! (2022年2月9日 15時) (レス) id: 8f51fd7ba3 (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - 雫@杏仁豆腐さん» いえいえ!私もぜひ仲良くなりたいです!Twitterは大学生になって本格的に始動しようと思って今は全然使っていないアカウントならあります!それで良ければのせておきますね!@VdT6srBZak2NDVM (2022年2月2日 15時) (レス) id: e670174dfb (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - 光輝さん» うわぁぁぁ、ありがとうございます!ぜひ仲良くしてください!応援ほんとにありがとうございます感動です!! (2022年2月2日 14時) (レス) id: e670174dfb (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - yumiさん» ありがとうございます!努力が実ったのか第1志望のボーダーは超えました!! (2022年2月2日 14時) (レス) id: e670174dfb (このIDを非表示/違反報告)
さよ(プロフ) - 水瀬利明さん» 赤髪の白雪姫マイナーですよね!私は少女漫画の中でいっちばん好きです! (2022年2月2日 14時) (レス) id: e670174dfb (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:さよ | 作成日時:2021年2月18日 20時

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