天高く飛び出して【アイナナ】 (ページ8)

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憧れページ8

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天の踊りを見てから少したった頃、私はあの日の天が忘れられないままがむしゃらに踊り続けた。何度踊っても、違う、そうじゃない、天はもっと綺麗だったって思って上手くいかない。別に天が悪いわけじゃない、悪いのは私だから。

__ただ、私には天ほどの才能が無かっただけ__

結局はそう。才能。天は才能はあるし努力もしてる。だからこその実力。けど私は何も無い。努力をしたところで才能がない以上何も出来ないし実るものもない。

__やっぱり天は違う世界の人__

自分で踊ってとか言ったくせに何を思ってるんだろうか。ちょっと優しくされたからって同じ世界の人間だと勝手に思って、自分も出来るかもとか調子に乗ってこのザマ。もう嫌になってきた。

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あーあ、努力しても出来ないなら

いっそ、諦めよっか？

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ばーか。

私だってここで諦めるほど腐っちゃいない。

多分、天と会う前の私だったらすんなりやめてたと思う。何かに縋り付くこともなくて、ただ自分だけで終わらせてた頃の私。今は違うから。だって今は天がいる。憧れとして縋り付く事が出来る人がいるから。自分に才能がなくたっていい、ただあの人みたいになりたい、あんな風に踊りたいっていう憧れがあるから。

会ったばっかりの時は王子様みたいな人だとか、1人で浮かれてたけど今はちょっと違う。1人が寂しかった私にとってはやっぱ王子みたいだけど、今はそれだけじゃない。

自分と比べることもあるけど、仕方ないよ。だって憧れの存在だもん。憧れは遥か遠くに居るからこそ憧れ。あんな人みたいにっていう思いこそが私を動かす原動力になる。

だから、私は私に出来ることをする。

この場所でいつも以上に

憧れに近づくために

ただひたすらに

努力し続ける

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才能がなくたっていいよ

才能をも超える努力をしちゃえば

最強になれるじゃん。

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こんばんは、作者のいちごです。
今回の回は完全なる夢主回ですね...。夢主の成長というか原点というか、殴り書きしてたら訳の分からないことに泣
けど、今回の回はこの作品にとって大切な回になるんじゃないかなーって思います。なんてったって夢主ちゃんが1歩踏み出したんですもん。
これからも夢主ちゃんもろとも、本作品をよろしくお願いします。