天高く飛び出して【アイナナ】 (ページ1)

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この狭い世界ページ1

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この世界は狭すぎる。

自分でも何を言ってるんだとか、中二病みたいだとか、言葉が出てきそうになる台詞。けど今の自分を表すにはぴったりな言葉。別に周りの人間とかが嫌な訳じゃ無い、むしろいいと思う。けどやっぱり何か足りない。それもこれも原因は今こうして話してる私にあるんだろうね。

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太陽が傾き始めて子供も家に帰る時間帯。私は1人小さなレッスンスタジオに寝そべっている。昔から習っているダンス。ここはそのスタジオで今は休憩中。一体一式の個人レッスンってこともありそこそこの値段。これに私をずっと通わせてくれてることは感謝しかない。けど最近思うことがある。

_____なんだかつまらない_____

個人レッスンで値段が高いのはさっき言った通りで、通う人なんてなかなかいない。だからか私にはダンスという趣味で分かり合える友人がいなかったし身近な憧れも居ない。毎日毎日1人で踊るだけ。こんなに虚しいことは無いって思うほど。

友人も居ない分かり合える人も居ない憧れも無い。こんな生活をしてれば誰だって嫌になる。好きなことしといてなんだって思うかもしれないけどこれが私の日常で世界。両手を伸ばせばそこまでの小さな世界。広がることもない世界。

___この世界もいつか広くなればいいな___

小さな小さな呟き。大きな大きなお願い。誰でもいい。誰だっていいから私の世界を天高く広がる大空のようにしてほしい。

今日も小さな呟きは小さな世界に響く。

どこからか、

___意外と世界は変わりやすいんだよ？___

なんて言われた気がしたのは気の所為。