君とはじめて -R.N- (ページ24)

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part２３ページ24

廊下でもたくさんの視線を浴びながら私と廉はまた朝の裏庭へと移動した。

幸い裏庭はみんな利用しないため、誰もいない。

お弁当を開こうとすると

「あれ？廉、パンなの？」

廉はパンの袋をあけようとしていた。

廉「せやで、俺んち親忙しいから家におるん週一くらいやし」

「それじゃ栄養偏っちゃうよ、私のお弁当食べて！」

私は自分の弁当を廉に渡した。

廉「ええん？」

「自慢じゃないけどうちのママ朝苦手だからお弁当は自分で作ってるんだよね、味には自信あるよ」

そう言って廉にお弁当を押し付け、私は廉のパンをもらった。

廉「おお、うまい！
この卵焼き！うますぎひん！？」

私のお弁当を食べるなり
廉は目をキラキラ輝かせてバクバク食べてくれた。

なんだ、かわいいとこあんじゃん、ちゃんと。

「よかったらこれからお弁当廉の分も作ってくるよ？1つも2つも変わらないし、こんなんでよければ」

私は嬉しくなって自然と口走っていた。

廉「Aがええならお願いしよかな」

廉は満面の笑みで答えた。

廉「ちょっと恋人らしいやん、俺ら」

なんて言ってる。

「形だけね？笑」

って私が馬鹿にしてると

廉「あ、笑った
今A笑いよった！！」

わざわざ言って来られると照れる

「わ、笑ってなんか！」

廉「まあまあかわええやん」

「か、かわ、かわいい！？」

私は動揺した。
人生で一度も可愛いなんて言われなかったから。