9.笑顔はそもそも威嚇であること ページ9
「ほー、A真選組やめて吉原とは身落ちもいいところだねィ」
「やめてないから」
「まあ、てめーにはそっちの方がお似合いかもな」
「だからやめてないって。あんた耳ついてんの?もーしもーし。これは飾りですかーー?」
「うっせぇな耳元でデケェ声だすんじゃねぇ」
「聞こえてんのかよ、このクソサド」
ったくそっちこそ仕事サボって何やってんだか
一応持ってきた酒をコポコポと注ぎながら言葉を交わす。
「で、ターゲットは誰でィ」
「重 充、違法武器商人」
有名な武器商人だ、真選組なら誰でも知っている上に証拠が揃わず今一番手を焼いている案件。
それを知ってか知らずか総悟は楽しそうに笑った。
「なぁーるほどねぇ。今朝からかィ?吉原は」
「まあね、あんたが三人目」
「土方さんも回りくどいことしやがる。さっさとしょっぴけばいいものを」
「あんたを向かわせたら街一つ軽く破壊するでしょうが。その上証拠がありませーんなんてシャレにならないっての」
「ま、確かにねィ」
で、
と総悟が話を変えた時とっさに体を駆け巡ったのは動物的本能からくる嫌な予感。
「お客さん?重たいんですけど」
「こうやって押し倒されたりしたわけだ?瑠璃菊ちゃんは」
まあ吉原の仕事上確かにあったけども
こいつに上を取られるのは気にくわない。
「よっと」
護身用に体術もやってるからね
総悟くらいなら軽く組み伏せられる。
「いってェな」
「どうよ、お客さんたまには下になるのもいいもんじゃない?」
「黒」
「は?」
「黒とは気合入ってんなァ。し、た、ぎ」
「こんのクソやろォ」
「沖田くーん。待たせてすまないね」
「あ、」
総悟を連れてきたお偉いさんが
この状態見てどう思うか、、言うまでもなく検討がつく
「お楽しみ中だったかー」
遊女のふりをしなければならないのが今は心底嫌だ。
今自分の仕事を絶賛恨んでいる。恨みまくっている。
「そうでありんすよ、旦那。男女の仲を邪魔しちゃあ不躾ってもんで」
「いやぁ、すまないね」
別にすまなくない
そういう行為じゃない
てか、禿げろ
禿げ散らかって死ね
総悟もろとも江戸湾に沈めこの変態官僚
「だがね、時間なんだ。すまないが沖田くんはここらへんで」
「お気になさらず、危うくお盛んな遊女と寝ちまうところで丁度よかったでさぁ」
やれやれ、とため息を混ぜてこちらを見やった顔が本当にムカつく。
帰ったら覚えとけ
栗毛サラサラ野郎
「またお越しくださいまし」
もう二度とくんなよ
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愛総(プロフ) - 琉貴さん» 大分古いですが笑っていただけたのなら何よりです!本当にコメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします (2015年7月27日 22時) (レス) id: ccfe5e1148 (このIDを非表示/違反報告)
琉貴(プロフ) - ドラゲナイで吹きましたw (2015年7月27日 19時) (レス) id: 12055e6034 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛総 | 作成日時:2015年2月18日 22時