29.不服 ページ29
「ねぇ、離してよっ!総悟!」
「うるせぇ黙って付いて来い」
意味がわからなかった。
さっき総悟が急に万事屋にきだと思ったら
張り込みについて全てバラし、
挙げ句の果てに山崎とタマさんのお見合いを取り付けて今、私をひきずってる。
「どこに行くの!ねぇっ」
「黙らねぇと目的地に着く前にその口」
「んんっ」
なんで、なんでなんでなんで、それだけが頭を埋め尽くす。
「また塞がれたくなければ黙って付いて来い」
気づかないんだね。
私の涙に
みえてないのね
目の前の私が
ただただ足を動かして
行き先もわからず
冷たい手に連れられた
総悟はまるで何かから逃げるように
小さな空き家に入った。
「A俺を見ろよ」
いつもとは違ういつもの言葉
みてないのはあなただよ。
私がせっかく……
「お願いもう、やめて」
「もう総悟とはこういうことはしない」
「黙りやがれ、聞きたくねぇ」
もういいや
もう、
いいや
私の中からどろりと何かが溢れ出して私はやけに塩辛いそれに溺れて、
息苦しくて、
また空っぽになった。
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愛総(プロフ) - 琉貴さん» 大分古いですが笑っていただけたのなら何よりです!本当にコメントありがとうございます!これからもよろしくお願いします (2015年7月27日 22時) (レス) id: ccfe5e1148 (このIDを非表示/違反報告)
琉貴(プロフ) - ドラゲナイで吹きましたw (2015年7月27日 19時) (レス) id: 12055e6034 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:愛総 | 作成日時:2015年2月18日 22時