【ギャグ】僕らはきっと普通にはなれない。 (ページ6)

今日:2 hit、昨日:1 hit、合計:2,010 hit

6.　僕のクラスメイトは例えようの無い馬鹿だページ6

「……ねぇ真白、これ何？」

「kill」

「うん、だからkillって何」

「中学生からやり直せよ」

「いや私中学生だし！」

時刻は昼休み。
弁当を食べ終えた生徒は図書室へ向かったり、グラウンドで運動したり、教室で駄弁ったり。
僕は小説を流し読みしていた。

そんな中、この至福の時を邪魔するのはクラスメイトの土谷夕日。
中学3年になった今の今までkillという単語の意味すら知らなかった正真正銘のお馬鹿さんだ。

「えー。何よこれ。killって動詞？じゃあisは？動詞じゃないの？何これ」

たぶん、コイツが行ける高校はない。
たぶんじゃないな。確実に、だった。

「余裕ぶっこいてムカつくんだけど！体力ないくせに！」

「勉強と体力は関係ありませーん」

「こっちはスポーツ推薦だもんね！」

「スポーツだろうが何だろうが学力試験はあるわ馬鹿」

スポーツ推薦をなんだと思っているのか。
高校進学って時点で学力試験はほぼ必須に決まってるだろ。

「じゃあ真白勉強教えてよー。」

「進学クラスの姉がいんのに何でそっちに頼らねーの？」

もう思考回路がバカだな。
コイツは本当にバカだ。例えようの無いバカ。

「姉ちゃんは姉ちゃんで忙しいんだよーっだ。」

「………ガキかよ」

べーっと舌を出した夕日は、本当にガキか何かだろうか。
でも何となく、気遣いをした上でこれなんだろうとは思うが。

だが…

「にしても自分の学力にも気を遣えよ」

正論を言わせてもらう。