同じ 玲於 ページ5
あいつが来てから3日。
俺は今だあの日の一言しか会話してない。
運悪く、今まで避けていた最悪の状態になった。
『……』
玲「……」
二人きり。
気まずい。
いや、元々俺が蒔いた種なんだけどさ。
玲「あのさ、悪かった」
『……なにに対しての“悪い”ですか?傷つけてごめんですか?ホントのこと言ってごめんですか?』
普通に悪いと思って謝っただけなんだけどな…
『私はどうせ作り笑いでしか笑えませんよ。人に合わせてばっか。誰でも佐野さんみたいに全てが上手く行くわけじゃないんですよ。』
こいつ……
同じだ、俺と。
俺もこんなときがあった。
大して面白くもないのにニコニコして、はいはい言って。
だからこいつに初めて会ったとき、イライラしたんだ。
俺と……
俺が嫌いだった俺と、
___一緒だったから。
あの笑顔。
口角無理矢理上げて、その状態キープ。
家に帰れば表情1つ変えない。
笑ってなかったわけじゃない。
上手く笑えなかっただけ。
それでも周りに、笑わないね、冷たいよねって言われて。
イライラしてた原因が分かって、急に助けたいと感じ始める俺。
興味持たねーんじゃなかったのかよ。
こいつに関しては……
最初から…初めて会ったあのときから、他のやつとは違ったのかもしれない。
今思い返せば、こいつが入ってたとき、なにかを感じていた気がする。
これはなんだ?
急にうるさい心臓。
そしてあいつを追ってしまう目。
短くて真っ黒な髪。
まつげが長くて、一つ一つが整った顔。
心配になるくらい細い体。
落ち着く声。
この感情に名前をつけるなら、それは…
恋、と言うのだろう。
184人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
優美 - RIAさんww私、慣れると性格悪くなっちゃうんですよ。だから、褒めないで! 更新、楽しみにしてます! (2018年4月3日 17時) (レス) id: 784a1385f2 (このIDを非表示/違反報告)
RIA(プロフ) - 優美さん» ありがとうございます!!心配してくれるなんて……なんて優しいんですか(T0T)無理はしすぎずがんばります! (2018年4月2日 18時) (レス) id: 77cc870ec5 (このIDを非表示/違反報告)
優美 - 新作、たくさん出していますけど、無理しないで下さいね! (2018年4月1日 19時) (レス) id: 784a1385f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:RIA | 作成日時:2018年3月27日 20時