愛されない？知ってます

参 ページ4

「君可愛いねぇ」

「一寸俺等と遊ばない？」


如何してこうなった？

　江戸川さんに頼まれ駄菓子を買いに行った帰り
　見事にナンパされました

　あの明梨さんの血筋ですからね顔だけは善い…んでしょうか？

　否、そんな事は如何でも善いんです

　此の人達どうしょう…

　そう考えていると後ろから声がした


「おい」


声の主は私とナンパをして来た人の間に立った


「此奴、俺のツレなんだが？」

「チッ…彼氏持ちかよ」

「帰るぞ」


　そう云うと男性達は去って行った

　何処かに行ってくれたのは嬉しいんですけど

此のナンパから扶けてくれた人…

橙色の髪の毛に青い瞳…男性にしては小柄な体型…そして何よりあの帽子は…

ポートマフィアの幹部、中原中也さんじゃないですか


「大丈夫か？」


　っと中原さんは私の顔を見てそう云う

　否、大丈夫じゃないですね←

　ナンパの後に扶けてくれたとは云え敵組織の幹部…
うん、大丈夫じゃないですね

　私は其の気持ちを顔に出さない様にニコッと微笑み


「大丈夫ですよ」


　っと云った

　私は事務員だから余り顔が知られていないとは云え
　探偵社だとバレたら何されるか判ったもんじゃない

　無駄な戦闘は避けたいので


「なら善かった。気をつけろよ」


　中原さんはそう云い私の頭をフワッと軽く撫でて何処かえ行った

　…イケメンですね

　あっお礼云って無い…また会えたら云うか…

　はぁ…何かどっと疲れたな

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「遅い！！」


探偵社へ戻り江戸川さんに駄菓子を渡すと同時に彼にそう云われる

　ナンパされてたんですよ世界一の名探偵なら察して下さい…

って云えたら善いんですけどねぇ


「済みません」


私がそう云うと江戸川さんは私の顔をジーッと見つめた


「？何ですk((んぐ」


私が何ですか？と云い終わる前に彼が私の口へ何かを放り込んだ

口に入れたんなら食べ物かな？っと思いモグモグと其れを噛む

　甘い…お饅頭？


「如何やらお疲れの様子だったからね。此の僕が分けてあげたんだよ！感謝してね！」

「有難う御座います」


　私がお礼を云うと彼は満足そうに笑い社長室へ行ってしまった

　何がしたかったんだ…？

　其れにしても久しぶりにゼリー以外食べたな…

　

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