何処にも属せない私【葬儀屋】 (ページ14)

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12 私の存在意味ページ14

ア「嫌だねぇ。Aは小生のだし～?」
セ「少々お遊びが過ぎますよ。お嬢様をお返し願います」
ア「弟子はそうそう手放せないなぁ」

その瞬間二人の目が見開かれる

「「弟子!?!?」」
ア「ヒッヒッヒ」

予想外の言葉が出てきた Aはアンダーテイカーの腕の中で大人しくしているピクリとも動かずに…

ア「この子はファントムハイヴ家の娘の前に小生の弟子なのさ☆」

"ね?"と同意を求めると素直にこくんと頷く

セ「それは…なんとも言えませんね」
シ「姉様!姉様はここに戻る気はないのですか?」
貴方「私がここにいて…何になる?」
「「え?」」

質問に驚くシエルとセバスチャン

貴方「私がこのファントムハイヴにいて何を意味するの?私はファントムハイヴの血を引くものではないのに…」

ス…と目を細めるアンダーテイカーも何も言わずに聞き入る

貴方「私の存在意味は?」
シ「そんなのどうでもいい」
貴方「…え?」

凛とした声で言った

シ「姉様が何であろうと僕、シエル・ファントムハイヴの姉であることには偽りはないだろう」
貴方「……」
セ「坊っちゃんの言うとおりですよ。貴方は私の使えるお嬢様には変わりません」

すると、ふと脳裏にある人の言葉が出てきた

"Aはどこに行っても私達の子供には変わらないわ"

…お母様…

シエルの母ではない、綺麗な女性…Aの本当の母がAに言った言葉だ

貴方「…私は…アンダーテイカーといるよ。ここにいるのはきっと私にとって苦しくなるから…」
シ「そうか…」

残念そうに暗い表情で言うシエル

シ「だが…いつでも来ていいからな。ここは姉様の家でもあるんだから」
ア「ヒッヒッヒッ!じゃあそろそろ行こうか」
貴方「うん…」

シエルは背を向け歩き出すアンダーテイカーを呼び止めた

ア「んー?何だぁ～い?」
シ「姉様を…よろしく」